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Nvidia GPUに対するRowhammer攻撃の実演

トロント大学の研究チームが、GPUに対するRowhammer攻撃が可能かつ実用的であることを実証しました。

この攻撃手法はGPUHammerと名付けられ、研究者たちはNvidia製GPUに対してこの攻撃を成功させ、機械学習モデルの精度を低下させることに利用しました。

Rowhammer攻撃手法は10年以上前から知られています。これはDRAMメモリの行を繰り返しアクセス(ハンマリング)することで、隣接する領域に電気的干渉を引き起こし、ビット反転を発生させるものです。

これまでの研究で、Rowhammer攻撃が特権昇格、不正なデータアクセス、データ破損、メモリ分離の破壊(仮想化環境下で)などを引き起こす可能性があることが示されています。 

しかし、これまでRowhammer攻撃はCPUやCPUベースのメモリに焦点を当ててきました。トロント大学の研究者たちは、特にAIや機械学習への利用が拡大していることを踏まえ、GPUに対しても同様の攻撃が可能かどうかを調査しました。

研究者たちは、NVIDIA A6000 GPUのGDDR6メモリに対してRowhammer攻撃を成功させました。彼らは、GPUHammer攻撃がディープニューラルネットワーク(DNN)機械学習モデル、特に画像認識に用いられるImageNetモデルに与える影響を観察しました。 

テストの結果、たった1ビットの反転で機械学習モデルの精度が80%から0.1%にまで低下することが確認されました。

今週公開されたアドバイザリで、Nvidiaはこの発見を認め、Rowhammer対策として知られるシステムレベルのECC(エラー訂正コード)が攻撃を防ぐことができると顧客に通知しました。GPU大手のNvidiaは、製品ごとに具体的な手順も共有しています。

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しかし、研究者たちはECCを有効化すると性能やメモリ容量が低下する可能性があると指摘しています。

研究者たちは、彼らの概念実証(PoC)コードはNvidiaのAmpereアーキテクチャに基づく他のGPUにも拡張可能であると述べています。 

なぜ他のGPUで攻撃が試されていないのかについては、「CPUとは異なり、GPUのDRAMは基板に直付けされているため、テストのために簡単に交換できず、大規模なテストには多額の費用がかかる(GPUは数千ドルすることもある)」と説明しています。

研究者たちは専用のGPUHammerウェブサイトを作成し、調査結果を詳述した論文も公開しています。 

翻訳元: https://www.securityweek.com/rowhammer-attack-demonstrated-against-nvidia-gpu/

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