活動家ら、英国での警察による顔認証システム拡大を非難

権利団体は、政府が十分な法的保護措置なしに警察によるライブ顔認証（LFR）の利用を拡大しているというニュースに激しく反発しています。

内務省は昨日、全国7つの警察に新たに10台のLFRバンを配備すると発表しました。対象はグレーター・マンチェスター、ウェスト・ヨークシャー、ベッドフォードシャー、サリー＆サセックス（共同）、テムズバレー＆ハンプシャー（共同）です。ロンドンのメトロポリタン警察とサウスウェールズ警察はすでにこの物議を醸す技術を使用しています。

プライバシー団体「ビッグ・ブラザー・ウォッチ」は、この動きが「監視国家の大幅な拡大」を意味すると主張しました。

暫定ディレクターのレベッカ・ヴィンセント氏は次のように付け加えました。「内務省は、強固な法的保護措置が確立されるまで、さらなるライブ顔認証の導入計画を撤回すべきです。」

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これらの保護措置は、警察によるLFRの数年にわたる利用にもかかわらず、実現していません。昨年、上院委員会は、「適切な精査と説明責任なしに利用が拡大していることに深い懸念を抱いている」と述べました。

政府はまた昨日、「新たな法的枠組み」を策定するための支援を目的とした秋の協議開始も発表しました。

政府は次のように付け加えました：

• LFRの使用は警察大学のガイドラインに従い、監視カメラ運用規範を遵守しなければならない
• LFRバンの運用には訓練を受けた警察官のみが配備される
• 使用されるアルゴリズムは国立物理学研究所（NPL）によって独立してテストされ、人種、年齢、性別によるバイアスがないことが確認されている
• ライブ映像からの顔は、「指名手配犯、容疑者、保釈や裁判所命令の対象者」の警察ウォッチリストとだけ照合される（ただし、これらのリストがどのように作成されているかは不明）

政府はさらに、LFRを使ってメトロポリタン警察が12か月間で580件の逮捕を行ったとする数字を挙げて決定を正当化しました。逮捕容疑にはレイプ、家庭内暴力、刃物犯罪、重傷害（GBH）、強盗などが含まれ、登録性犯罪者52人が条件違反で逮捕されたとしています。

「これまでLFR車両の能力を持たなかった警察がLFRにアクセスできるようになるのは、警察にとって素晴らしい機会です」と、顔認証技術担当の全国警察長官協議会リーダー、リンジー・チズウィック氏は述べました。

「各LFRの運用は、ターゲットを絞り、情報主導で、特定の地理的エリアと定められた期間内で行われ、運用が適切で合法かつ必要なものであることを保証します。」

プライバシー規制当局も昨日声明を発表し、警察に対して既存の法律を遵守するよう注意喚起しました。

「顔認証技術（FRT）は法的な空白地帯で運用されているわけではありません。これはデータ保護法の対象であり、個人データ（生体データを含む）の利用には合法性、公平性、適切性が求められます」と情報コミッショナー事務局（ICO）は述べました。

「警察によるFRTの利用は、人々の権利と自由を尊重し、適切な保護措置が講じられている方法でなければなりません。」

顔認証スキャンダルの予兆

しかし、当局がこの技術を責任を持って利用できるかどうかについての懸念は依然として残っています。今月初め、プライバシー・インターナショナルが、政府が過去6年間にわたり警察に対し、1億5,000万枚以上の英国パスポートおよび移民データベースの写真を顔認証技術で秘密裏に検索することを許可していたと主張したことで、こうした懸念はさらに強まりました。

同団体によると、情報公開（FOI）請求により、パスポートデータベースの検索件数は2020年の2件から2023年には417件に急増し、移民データベースの検索も2023年の16件から2024年には102件に増加したことが明らかになりました。

「この秘密プログラムは、私たちの基本的なプライバシー権や、オンライン・公共の場で自由に表現する権利への危険な侵害です」とプライバシー・インターナショナルの上級技術者、ヌノ・ゲレイロ・デ・ソウザ氏は主張しました。

「人権尊重を誇りとする国でこうしたことが起きているのは、特に偽善的です。だからこそ、私たちはこれに断固として立ち向かいます。」

ビッグ・ブラザー・ウォッチとプライバシー・インターナショナルは現在、英国政府に対して法的措置を取っています。

その間、ICOは近日中に、サウスウェールズ警察とグウェント警察による顔認証技術の利用に関する最近の監査結果を公表し、データ保護法への適合状況を明らかにすると述べました。