出典:Papilio(Alamyストックフォト経由)
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悪名高いScattered Spiderサイバー犯罪集団のメンバーが、懲役10年の判決を受けました。
ノア・マイケル・アーバン(20歳)は、暗号通貨の窃盗や機密文書の窃盗など複数の罪で4月に有罪を認めました。彼は、2024年に当局に逮捕されたScattered Spiderの容疑者の一人でした。
フロリダ州でのアーバンに対する起訴状は2024年1月に公開され、南カリフォルニアでの起訴は昨年11月に発表されました。フロリダ州の事件では、アーバンは1年足らずで5人の被害者から約80万ドル相当の暗号通貨を盗んだとされています。検察によると、アーバンと共謀者たちは被害者の個人情報を盗み、電話番号をアーバンが管理するものに入れ替える手配をしました。その後、盗んだ電話を使って被害者の暗号通貨アカウントを操作し、パスワードをリセットしました。これはSIMスワッピングとしても知られています。
連邦判事は最終的に8年の刑罰ではなく、10年の懲役と3年間の監督付き釈放を選択しました。さらに、判事はアーバンに1,300万ドル以上の被害者30人以上への賠償を命じました。
アーバンはScattered Spider集団内で「キング・ボブ」として知られ、自身の名を高め、サイバー犯罪組織の重要人物と見なされていました。Scattered Spiderのメンバーは、企業のITやヘルプデスクスタッフになりすまして従業員からログイン認証情報を盗み、商用リモートアクセスツールを使用し、従業員に多要素認証のパスワードを共有させ、ランサムウェア攻撃によって被害者を公然と脅迫していました。
昨年11月、アーバンは複数の企業を標的としたフィッシング詐欺を実行したとして、5人のうちの一人として起訴されました。
米司法省によると、アーバンの行為による損失は1,300万ドルを超えるとされています。
しかし、逮捕や法執行機関による監視が強化されているにもかかわらず、Scattered Spiderは引き続き攻撃を行っており、最近では航空業界の組織が標的となっています。これらの攻撃は、FBIが警告を発するほどで、航空業界のベンダーや請負業者などもリスクにさらされている可能性があります。