ペンシルベニア州司法長官事務所(OAG)は、ランサムウェア攻撃を受けたことを認めており、その影響で民事および刑事裁判案件に遅延が発生しています。
同州の司法長官デイブ・サンデイ氏は、この事件によりOAGのサーバーが8月初旬にオフラインになったことを確認しました。
「この中断は、外部の者がファイルを暗号化し、業務再開のための支払いを強要しようとしたことによって引き起こされました。支払いは一切行われていません」とサンデイ氏は、8月29日に公開された最新情報で明らかにしました。
OAGは、攻撃によってデータが盗まれた可能性があるかどうかについては何も明らかにしていません。
「他の機関と連携して現在も積極的な調査が進行中であり、そのため本件の調査や対応についてこれ以上のコメントは控えさせていただきます」とサンデイ氏は続けました。
「私たちはこの事件について定期的に一般向けの最新情報を提供しており、今後も継続していきます。調査の結果、個別の通知が必要と判断された場合には、該当する方々に通知いたします」とも付け加えました。
ペンシルベニア州OAGは、州の最高法執行機関であり、刑事事件の起訴や消費者保護法の執行などを担当しています。
事件により刑事・民事裁判案件が遅延
この技術的な障害の影響で、ペンシルベニア州の複数の裁判所が刑事・民事案件の期限延長命令を出さざるを得なくなりました。
「しかし、これまでの調査結果に基づけば、外部からの中断のみを理由として、刑事訴追や捜査、民事手続きに悪影響が及ぶことはないと考えています」とサンデイ氏は述べました。
このサイバー事件は8月18日に初めて公表され、OAGのウェブサイトがオフラインになり、事務所のメールアカウントや固定電話回線も使用不能となりました。
最新の情報によれば、OAG職員の大多数がすでにメールにアクセスできるようになり、住民や関係者との連絡に利用しています。
さらに、代表電話回線とウェブサイトも復旧しています。
完全な機能回復に向けた作業は継続中であり、OAGは「同様の事態を回避するため」に他機関と連携しています。
「全体として、OAG職員—コモンウェルス全体の17の本部に配置された約1200名—は日々の業務を遂行していますが、一部の業務は代替手段や方法で行われています」とサンデイ氏はコメントしました。
翻訳元: https://www.infosecurity-magazine.com/news/ransomware-pennsylvania-ag/