同社は生産を再開し始めたものの、引き続きプロセスに問題がないか厳重に監視していると述べた。
ブリヂストン・アメリカスは、今月初めに発生したサイバー攻撃で生産業務が混乱した後、各施設と中央コンピュータネットワーク間の接続を復旧したと発表した。
日本に本社を置くブリヂストン株式会社の子会社である同社は、この攻撃により北米および中南米の複数の製造・リトレッド施設で生産が中断されたと述べた。
ブリヂストンは、ハッキング前の生産水準への回復の一環として、影響を受けた施設で生産を再開し始めている。
「当社はシステムの安全とセキュリティを最優先事項とし、この限定的なサイバーインシデントに関連する兆候がないか引き続き監視していきます」と、ブリヂストン・アメリカスの広報担当者はCybersecurity Diveに語った。
同社は現在も第三者の専門家の協力を得てハッキングの調査を続けており、連邦法執行機関とも連携している。
ブリヂストンは、侵入を最初に検知した時期や、ハッカーがアクセスした情報の有無など、事件に関する重要な詳細についてはまだ明らかにしていない。
また、同社は攻撃による推定財務影響や、生産能力の完全復旧スケジュールについてもまだ公表していない。
ブリヂストン・アメリカスは、地域内に50以上の施設と55,000人以上の従業員を有していると述べている。
同社は以前Cybersecurity Diveに対し、ハッカーが顧客データにアクセスしたとは考えておらず、従業員が比較的迅速にインシデントを封じ込めたため被害は限定的だったと述べている。
この攻撃は、英国の自動車メーカー、ジャガー・ランドローバーで発生した大規模な混乱と同時期に発生した。サイバー犯罪グループ「Scattered Spider」の関係者がこの攻撃の犯行を主張している。Scattered Spiderは、これまで一度に一つの業界に焦点を当てており、近月ではホスピタリティ、小売、保険、航空業界を標的にしてきた。
ジャガー・ランドローバーは火曜日、生産停止を9月24日まで延長すると発表した。
ハッカーがどのようにブリヂストン・アメリカスに侵入したのか、またどのグループが犯行声明を出しているのかは依然として不明である。
サイバー犯罪者は以前、2022年にも同社のネットワークに侵入しており、同社はこれを「標的を定めないランサムウェア攻撃」と説明している。