フランスのデータ保護当局は、Googleがクッキー規制に違反し、Gmailユーザーの同意なしにメール間に広告を表示したとして、3億2500万ユーロ(3億7800万ドル)の罰金を科しました。
2022年から2023年にかけて複数回行われた調査の中で、フランス情報処理・自由全国委員会(CNIL)は、GoogleのGmailメールサービスがGmailユーザーの同意なしに「プロモーション」および「ソーシャル」タブに広告を表示していたことを確認し、これがフランス郵便・電子通信コード(CPCE)の第L. 34-5条に違反していると判断しました。
水曜日に発表されたプレスリリースで説明されているように、この罰金は、Googleが新規アカウント作成者に対し、サービス利用のために広告目的のクッキー設置を許可する必要があることを通知しなかったことで、フランスデータ保護法(第82条)に違反したため科されました。
「これらの罰金額は、フランス居住者のユーザー数のみを考慮したものであり、クッキーに関する違反は7,400万以上のアカウントに影響を及ぼしたため、非常に多くの人々が影響を受けたことを考慮しています」とCNILは述べています。「そのうち5,300万人が、メールアカウントの『プロモーション』および『ソーシャル』タブに違法に表示された広告を実際に目にしていました。」
またCNILは、Googleの行動について「怠慢であった」と指摘しています。同社は2020年(1億ユーロ)および2021年(1億5,000万ユーロ)にもクッキーに関連する他の違反で罰金を科されています。
2022年1月、フランスのデータ保護機関は、ウェブサイトのトラッキングクッキーの拒否手続きを複雑にし、複数回のクリックが必要となるよう隠していたとして、Googleに対し1億7,000万ユーロの罰金を科しました。
Googleはまた、2017年6月に検索結果を操作して市場での支配的地位を乱用したとして27億ドル、2019年3月にはオンライン広告における反競争的行為で17億ドル、2021年6月には競合他社を不利にする自社サービス優遇で2億2,000万ユーロ、2021年11月には積極的なデータ収集で1,130万ドルの罰金を科されています。
「クッキーの利用に関する義務の遵守は改善されてきていますが、CNILは引き続き警戒を続けており、インターネット利用者の同意なしにクッキーを設置するなどの不適切な慣行だけでなく、サービス利用の条件としてユーザーの端末にクッキー設置の受け入れを求める『クッキーウォール』のような新たな慣行にも注目しています」とCNILは付け加えました。
また水曜日、CNILは中国のECプラットフォームSheinのアイルランド子会社に対し、ユーザーの同意を得ずにクッキーを設置し、不完全な情報バナーを表示し、設置されたクッキーに関する情報が不十分で、クッキー同意の拒否や撤回の仕組みが不十分だったとして、1億5,000万ユーロ(1億7,400万ドル)の罰金を科しました。