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ファイアウォールメーカーが、カスタムASIC生産を自国製シリコンで守る狙い
Fortinetは火曜日、第6世代のセキュリティプロセッサー(SP6)の製造をIntel Foundryに委託すると発表しました。低迷が続くIntelの半導体製造事業にとって、うれしい受注です。
このチップには、最新のハードウェアファイアウォールに求められるセキュリティ処理や暗号処理専用に設計されたアクセラレーターが搭載されています。
カスタムチップは、Fortinetを特徴づける要素の一つです。サイバーセキュリティ向けハードウェアを手掛ける企業の多くは、x86やArmといった汎用CPUを土台にアプライアンスを構築していますが、Fortinetはカスタムの特定用途向け集積回路(ASIC)を採用しています。
両社は、このチップがいつ量産に入るのか、またSP6の性能やスペックがどのようなものになるのかについては明らかにしていません。とはいえ、Fortinetの従来チップSP5より多少なりとも性能が向上することは想像に難くありません。
SP5は2023年に登場し、レイヤー7ファイアウォールとIPsec VPN接続を30Gbpsを超える速度でサポートすると謳っていました。高度な脅威防御やSSLインスペクションを有効にするとスループットは低下するものの、Fortinetはそれぞれ4.3Gbps、3.3Gbpsという速度を確保できると説明していました。
お察しの通り、FortinetのSPシリーズは、より強力なNPシリーズやCPシリーズを土台にしたデータセンター向けの大型アプライアンスではなく、SD-WANゲートウェイのような小型アプライアンス向けに主眼を置いて設計されています。
Intelはチップ自体の詳細についてはあまり多くを語りませんでしたが、最先端の18Aプロセス技術ではなく、やや旧世代のIntel 4プロセスノードを採用するとのことです。
また同社は、Fortinetがディスアグリゲート型(分離型)半導体設計や先端パッケージング技術における経験を活かすことになるとも示唆しており、これはより高いスケーラビリティを持つチップレットアーキテクチャを意味している可能性があります。とはいえ、詳細情報がほとんどないため、あくまで推測の域を出ません。
Intelは、Intel 4以外にどのような技術がこのチップに使われるのかについては明言を避けました。また製品の提供時期についてもコメントを控え、「Fortinet Security Processor 6の提供時期に関する詳細は、後日発表される予定です」と述べるにとどまりました。
SP6には最先端の製造技術は採用されないものの、アメリカの企業がアメリカの工場で製造することになります。これは、いまだ確保が難しいレベルのサプライチェーンセキュリティを提供するものと言えます。
少しでも最先端に近いシリコンを求めるなら、選択肢はIntel、Samsung、TSMCの3社に限られます。アメリカ国内での製造となると、どうしてもやや世代の古いプロセスで妥協せざるを得ない場合がありますが、TSMCのアリゾナ州第1工場はすでに4nmシリコンの生産を開始しており、Samsungもテキサス州の新工場を今年中に稼働させることを目指しています。
機密性の高いワークロードのためにIntelの製造力を活用するのは、Fortinetが初めてではありません。DARPAのHIVEプログラムのもとで、Intelは1TB/sのシリコンフォトニクス相互接続を備えた8コア・528スレッドのプロセッサーを、グラフ解析ワークロードの高速化専用に開発した実績があります。
ただし、こうした取り組みは国防総省(DoD)向けにとどまりません。サプライチェーンセキュリティは、Intelが自社の立て直しを図る中で力を入れてきた分野の一つです。かつては主に自社向け、そして時折アメリカ政府向けに製品を供給する垂直統合型デバイスメーカーだったIntelは、今やSamsung、そして最終的にはTSMCとも競合し得る本格的なファウンドリー企業への転身を目指しています。
2024年半ば、アメリカ政府はIntelに対し、政府機関向けチップ製造のための安全な特別区画を設立するために30億ドルを拠出しました。それ以降、アメリカ政府はこのアメリカの半導体企業に対し9.9%の出資を行っています。®