モスクワ、不正対策でSIM市場の規制を強化 ― 「Anti-Fraud 3.0」でSIM販売業者が大幅減の可能性


  • ロシア、携帯電話の登録ルール厳格化でSIM販売業者を大幅に削減へ
  • ロシアの不正対策、新規SIMカードの初期残高をゼロにする案も
  • 「Anti-Fraud 3.0」により、SIMを販売する小規模な仲介業者数千社が姿を消す可能性

モスクワは、「Anti-Fraud 3.0」と名付けた新たな不正対策ルールを準備しています。SIMカードの販売を認められる事業者を大幅に絞り込む内容です。

提案では、番号の登録手続きを直接の販売業者だけに限定します。あわせて、契約の締結前の新規SIMカードには残高を一切入れないことを義務付けます。

これらの措置が採用されれば、ロシア国民が携帯電話番号を取得する方法が変わる可能性があります。プリペイドSIMカードも、不正の手口に使いにくくなるとみられます。

ロシア、SIM販売業者を大幅に削減へ

現在、通信事業者と顧客の間に立つ個人事業主は、契約の締結を仲介できなくなります。

業界の推計によると、こうした仲介業者はロシア全土の実店舗でのSIM購入の半数近くを占めています。

この変更は数千の小売店舗に影響し、地域によっては携帯電話番号を入手しにくくなる可能性があります。

ロシアの携帯電話事業者の一つであるT2は、仲介モデルを廃止するよりも、仲介業者への要件を強化するほうが有効だと主張しています。

同社によると、すでに顧客の本人確認を実施しており、必要な確認手続きが完了してから番号を有効化しているということです。

提案では、事業者に対し、関連アカウントにあらかじめ資金を入れない状態で新規SIMカードを発行することも求めます。

顧客はまずサービス契約を結んでから入金する必要があり、最終的な支払いに紐づく記録が残ることになります。

ロシア財務省は、この方法によって、不正目的で購入された番号を決済履歴から追跡しやすくなると説明しています。

同省は「こうした措置により、プリペイド番号や他人の身元を使って取得した番号の不正利用は不可能になる」と述べています。

残高ゼロで、詐欺師の匿名の手段を減らす狙い

財務省は、プリペイド番号があれば犯罪者が通信サービスを入手して悪用し、使用後に破棄できてしまうと指摘しています。

新たな計画では、新規SIMカードにボーナス資金は付きません。SIMにこうした無償の資金が入っていても、利用者は有効化のために、そのSIMで購入手続きをする必要があります。

サービス契約の締結後に入金を求めれば、詐欺事件の際に捜査当局が調べられる決済記録が残ります。

端末や通信店舗を通じた支払いでも記録が生成され、当局が取引と個々の利用者を結び付ける手がかりになる可能性があります。

提案パッケージには、大量のテキストメッセージを送信する際に、送信者を特定できる情報の記載を義務付ける案も含まれています。不正確な情報があった場合は、契約解除の対象となる可能性があります。

また、特定の番号が使用中かどうかを確認することだけを目的とした自動発信も禁止します。

ウェブサイトやモバイルアプリの運営者にも、登録・ログイン記録を3年間保管する義務が課される可能性があります。

提案された措置によると、これらの記録は法的に必要な場合に、法執行機関が利用できるようになります。

ただしロシアでは、2025年春の通信法改正を受け、すでに事業者に対して番号の有効化前に顧客の確認を行うことが義務付けられています。

T2とBeelineは、新たに取得した番号は、法令で定められた本人確認を完了するまで利用できないとしています。

つまり、今回提案された残高ゼロの要件は、単に本人確認を導入するものではなく、新たな管理策を追加するものです。

財務省は、Anti-Fraud 3.0はまだ検討段階にあると強調しています。当局が最終決定を下す前に、業界からの提言を引き続き検討するということです。

情報元: 1.ru

翻訳元: https://www.techradar.com/pro/moscow-tightens-regulation-on-sim-market-to-crack-down-on-fraud-and-attackers-anti-fraud-3-0-could-see-sims-sold-without-money-and-a-massive-reduction-in-sim-card-sellers

本記事は techradar.com の記事を翻訳・要約したものです。