米当局は、カリフォルニア州を拠点とするテクノロジー企業のオーナー、グレッグ・ルイ(Greg Lui)容疑者(38)を逮捕しました。容疑は、海外の中継企業のネットワークを通じて、3億ドル超に上る高性能GPU搭載サーバーを中国へ違法に輸出したというものです。
連邦検察によると、ユー・コン・ルイ(Yiu Kong Lui)の名でも知られるルイ容疑者は、虚偽のエンドユーザー書類や仲介企業、段階的な出荷を使い、高性能コンピューティング技術に対する米国の輸出管理規制を回避したとされています。
制限対象のGPUサーバーを出荷
カリフォルニア州中部地区連邦検事局の発表によると、ルイ容疑者はシティ・オブ・インダストリーに拠点を置く非公開のテクノロジー企業、Earthmade Computer Inc.を所有しています。
連邦大陪審は9月29日、ルイ容疑者を起訴しました。罪状は、輸出管理改革法(Export Control Reform Act)および輸出管理規則(Export Administration Regulations)違反の共謀、国外への密輸、マネーロンダリングの共謀です。
ルイ容疑者は10月1日に逮捕され、翌日にロサンゼルスの連邦裁判所に出廷する予定でした。
起訴状によると、Earthmadeは2023年から2024年にかけて、米国製のグラフィックス処理装置(GPU)を搭載したハイエンドのサーバーを調達していました。これらのGPUは、人工知能(AI)や高性能コンピューティングの処理に広く使われています。
こうしたアクセラレーターは、大規模モデルの学習、情報分析、自律システム、軍事関連の用途を支える能力を持ちます。最終的な仕向け先やエンドユーザーが中国の場合、厳しい輸出規制の対象となります。
検察の主張はこうです。ルイ容疑者と身元不明の共謀者らは、規制対象のサーバーをまずマレーシアとシンガポールに出荷し、これらを正当な最終仕向け地であるかのように見せかけました。そのうえで機器を中国へ再輸出し、商務省の必要な許可を回避したとされています。
当局は、このグループが米国のメーカーに提出した書類の中で、最終顧客の身元とサーバーの仕向け先を意図的に偽ったとみています。
この手口では、貨物輸送業者やマレーシアの運送会社を使い、取引の経路を覆い隠していました。Earthmadeは2024年1月から10月にかけて、この計画に関与したマレーシアの運送会社2社から、1億7600万ドル超を受け取ったとされています。
起訴状が挙げる事例の一つでは、ルイ容疑者は2024年1月、輸出規制対象のGPUを搭載したサーバー70台の購入を希望するマレーシアの中継企業について、共謀者にメールを送ったとされています。
同月中に、ルイ容疑者は米国のメーカーに対し、サーバー27台、約760万ドル相当の発注書を提出したと起訴状は主張しています。
これらのサーバーはロサンゼルスからマレーシアのクアラルンプールへ出荷されました。梱包書類には、輸出管理対象のGPUを搭載したシステムであると記載されていました。2024年3月には、共謀者がマレーシア政府の当局者にメールを送り、27台のサーバーが最終的に中国の買い手へ中継出荷されたことを伝えたとされています。
今回の事件は、米国の国家安全保障の執行において、GPUの輸出管理が重みを増していることを示しています。米政府は、先端AIチップや高性能コンピューティングシステムへの規制を強化してきました。こうした技術が、外国の軍事能力、監視基盤、サイバー作戦、AI開発の強化につながることを懸念しているためです。
第三国を経由した中継輸出は、取り締まりにとって大きな課題です。特に、ダミー企業や偽造したエンドユーザー申告書、複雑な物流網が使われる場合は、実態の把握が難しくなります。
すべての罪で有罪となった場合、ルイ容疑者は、輸出管理に関する共謀罪で最長20年、マネーロンダリングの共謀罪で最長20年、密輸罪で最長10年の禁錮刑に直面します。
捜査は、商務省産業安全保障局(BIS)輸出取締局、国防犯罪捜査局(DCIS)、FBIの防諜・スパイ対策部門が進めています。検察は、起訴状に記載されているのはあくまで容疑であり、ルイ容疑者は法廷で有罪が証明されるまで無罪と推定されると強調しています。
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翻訳元: https://gbhackers.com/u-s-arrests-company-owner-accused-of-shipping/