ロシアのクラウドサービス事業者Yandexは、ドローン攻撃によりデータセンター3カ所が被害を受け、うち2カ所を停止し、1カ所を部分的に停止したと発表しました。
Yandexの顧客はサービス障害に見舞われており、同社のクラウドインフラに保存したファイルにアクセスできないとの報告も出ています。
影響を受けたデータセンターは、サソヴォ(10月8日に被弾)、カルーガ(10月9日に被弾)、ウラジーミル(10月11日に攻撃)の3カ所です。サソヴォとウラジーミルの施設は完全に稼働を停止し、カルーガの施設も機能が低下しています。
これらの攻撃は、広範な業務妨害を狙ったウクライナ軍による犯行 とみられています。Yandexは、これらの事案に関連する負傷者は出ていない と報告しています。
Yandexはロシア最大級のテクノロジー企業で、「ロシアのGoogle」と呼ばれることも多く、検索エンジン、地図、ナビゲーションサービスを提供しています。このほか、配車、配達、ショッピング、ストリーミング、メール、クラウドストレージ、企業向けクラウドインフラのサービスも手がけています。
政府機関と民間企業の双方を支えるロシアのインターネットインフラの多くが、Yandexのサービスに依存しています。
欧州議会議員のトマーシュ・ズデホフスキー氏は 、Yandexの障害と、ドイツで極右思想を広めるオンラインアカウントからの発信が突然途絶えたことには関連がある可能性があると指摘しました。

Yandexはステータスページで、チームが昼夜を問わずサービスの維持と影響を受けた顧客・パートナーの支援にあたっているものの、信頼できるサービス復旧の見通しは示せないと説明しました。
そのためYandexは、顧客に対し、ディザスタリカバリには代替のインフラを利用するよう呼びかけました。
昨日のステータス更新の一つには、「残存するリソース構成は不安定であると考えています」と記されています。
「プラットフォームの運用状態は緊急モードです。他の代替ディザスタリカバリ計画を利用することを推奨します。技術サポートの連絡チャネルも不安定になる可能性があります」
直近の更新時点で、YandexのConsole、API、IAM、Container Registry、データベース、S3ストレージ、Kubernetesは利用可能でしたが、性能や可用性に問題が生じていました。Compute、AI Studio、セキュリティサービスは部分的に利用可能で、Moniumは依然としてオフラインです。
あるYandexの顧客は、10月8日から問題が発生していると報告しています。Yandex Diskへのバックアップではサムネイルが欠落し、以前にアップロードしたファイルをダウンロードできない状態になったということです。

このユーザーによると、ファイルにアクセスしたり操作したりしようとすると、HTTP 302リダイレクト、HTTP 504 Gateway Timeoutエラー、HTTP 500エラーが返されるといいます。
Yandexはステータス更新でこの問題に言及しておらず、被害を受けたデータセンターに保存されていたデータが回復不能なかたちで失われたかどうかは、現時点では不明です。