サイバー軍創設案、上院の国防政策審議から脱落

米国の新たな軍種として「サイバー軍(U.S. Cyber Force)」を創設する提案が、今週の上院年次国防政策法案への修正案として提出されたものの、僅差で否決されました。複数の議会関係者が明らかにしました。

カーステン・ギリブランド上院議員(民主党・ニューヨーク州)が提出したデジタル専門軍種の創設を盛り込む修正案は、上院軍事委員会が非公開で2027会計年度の国防授権法案(総額約1兆2,000億ドル)を審議した際、14対13の僅差で否決されました。

匿名を条件に取材に応じた関係者によると、修正案には民主党議員9名と共和党議員4名が賛成票を投じました。

反対派の主な主張は、米国科学・工学・医学アカデミー(NASEM)が実施するサイバー軍創設の実現可能性調査の結果を待ってから判断すべきというものでした。この調査は直前の国防関連法案に盛り込まれており、審議前に進めるのは時期尚早だという意見です。

この調査はギリブランド議員自身も推進してきたもので、今年後半には結果が出る見込みです。

今回の委員会における接戦は、議会がサイバー軍創設の可能性を本格的に検討してこなかったことを踏まえると、関係者の間で驚きをもって受け止められています。また、中国やロシアといった外国の敵対勢力とのサイバー戦闘に即応できる人員を既存の各軍が米サイバー軍(U.S. Cyber Command)に継続して提供できていないことへの与野党双方の苛立ちが、改めて鮮明になった出来事でもあります。

軍事委員会のサイバー小委員会委員長を務めるマイク・ラウンズ上院議員(共和党・サウスダコタ州)は、「継続的に検討している案件だ」とRecorded Future Newsに語りました。

議員はNASEMの調査を理由に挙げ、「今が適切なタイミングかどうか判断しかねている」とも述べました。「サイバーをめぐるセキュリティ問題への対処の在り方が変化しつつあることも一因だ。人工知能(AI)はその議論の中心的テーマになっている」と続けました。

今月初めには、独立委員会が米国がいずれ第7の軍種を創設する際の進め方を詳細に示した報告書を公表しています。同委員会の試算によると、新たな制服組軍種の創設には最大110億ドルの費用が必要で、現役2万人を含む総員約3万3,000名規模になるとしています。

ギリブランド議員の修正案は未公開ですが、スペース・フォースが空軍傘下に置かれているように、サイバー軍を陸軍傘下に位置づけるといった委員会の提言内容に概ね沿ったものとみられています。

ギリブランド議員のスポークスパーソンは声明の中で、「サイバー軍の実現に向けた見通しを引き続き楽観視しており、議員は創設に向けた取り組みを続ける」と述べました。

翻訳元: https://therecord.media/cyber-force-not-included-senate-defense-roadmap

ソース: therecord.media