ワールドカップの開催に合わせて、仮想通貨の予想・賭博サイトが次々と登場しています。研究者たちはすでに、偽のチケット販売、八百長試合の賭け、予想詐欺、ファン向けミームコインなど、サッカーファンを狙った詐欺の実態を追跡しています。
私たちも実際に、あるプレディクション(予想)サイトを調査しました。すべてのサイトが同じ手口だと主張するわけではありませんが、この事例はよく知られた詐欺の典型的なパターンに合致していました。無価値なトークンをつかまされる場合も、偽の賭博プラットフォームに引っかかる場合も、あるいはサイトそのものが忽然と消えてしまう場合も、結末はたいてい同じです。お金を失うのです。
知っておくべきこと
- これは単一の詐欺手口ではありません。サイトごとに手口は異なりますが、多くは同じような筋書きをたどります。
- たとえサイトが約束通りの支払いをしたとしても、受け取るのは売却が困難、あるいは事実上不可能なトークンであることがあります。
- 入金だけ受け取り、その後応答を一切しなくなるサイトも存在します。
- 仮想通貨の取引は基本的に取り消しができません。一度送金してしまうと、取り戻すのが不可能になる場合もあります。

お金を失う仕組み
以下の後半3つの例は、私たちが直接調査したトークンをもとにしたものです。最初の2つは、このカテゴリー全体で広く見られる典型的な詐欺パターンです。
- ポンプ・アンド・ダンプ:ゲームを通じてトークンが宣伝され、初期の参加者は実際に支払いを受けて信頼を築きます。その後、開発者が自分の保有分を売り抜けると価格は暴落し、後から購入した人たちの手元にはほとんど誰も欲しがらないトークンだけが残ります。
- 金だけ受け取って姿を消す:賭けやゲームへの参加を可能にするために仮想通貨を入金させ、そのままサイト側が資金を持ち逃げして姿を消します。
- 偽の「無料プレイ」:ゲームは無料と謳われていますが、実際に参加するにはトークンの購入や保有が必要です。ゲーム自体はユーザーを呼び込むための手段であり、収益源はトークンの販売そのものです。
- 類似名の便乗:新しいトークンが既存の有名な暗号資産と似た名前を使うことで、正規のプロジェクトと誤解させやすくしています。
- 取引の演出:同じトークンが中央のウォレットを介して繰り返し行き来し、あたかも活発な取引が行われているように見せかけます。チャート上では活発な市場に見えても、実際にはほとんど本物の取引は行われていません。
従来の仮想通貨対策アドバイスはあまり役に立たない
「シードフレーズは絶対に他人と共有しない」といったアドバイスを耳にしたことがある方も多いでしょう。これは依然として重要な原則ですが、今回のケースには当てはまりません。
これらのサイトは、あなたのウォレットやシードフレーズにアクセスする必要すらありません。あなた自身に、進んでお金を送らせるよう仕向けてくるのです。一度送金してしまえば、取り戻す手立てが何も残っていない場合もあります。
トークンを見分ける方法
- 実際の保有者数を確認する。取引が活発に見えるにもかかわらず保有者が極端に少ないトークンは、特に注意深く調べる必要があります。

- 取引量だけでなく、送金履歴も確認する。私たちが調べたあるトークンでは、同一の金額が同じ中央ウォレットとの間で繰り返し出入りしていました。この動きは、12以上のアドレスにわたって確認できました。本物の市場での取引で、このように一致した金額の往復が繰り返されることはまずありません。

- トークン名と「price(価格)」を組み合わせて検索する。似た名前の暗号資産がすでに存在する場合、それは便乗を狙った偽物である可能性があります。

- 送金する前に、そのお金が二度と戻ってこなかったらどうなるかを自問してみる。その答えに納得できないのであれば、送金するべきではありません。
すでにお金を送ってしまった場合
- 払い戻しや支払いを受け取るためだと言われても、さらにお金を送らない。それ自体が詐欺の一部であることがよくあります。
- そのお金はもう戻らないものと考える。サイト側が事態を収拾してくれるのを待っていても、うまくいくことはほとんどありません。
- 見覚えのないアプリの連携を解除し、付与した使用許可(アプローバル)を取り消す。ウォレットとサイトの連携を解除しても、すでに付与した使用許可が自動的に取り消されるとは限りません。こうした許可の確認・取り消し方法については、お使いのウォレットのサポートページを確認してください。
- 被害の拡大を防ぐため、詐欺を通報する:
- お住まいの国のサイバー犯罪通報窓口や消費者保護機関に、当該ウェブサイトを通報する。
- 利用しているウォレットや取引所に不正利用の通報機能がある場合は、当該のウォレットアドレスを通報する。
- SNSや検索エンジン経由でそのサイトを見つけた場合は、投稿や広告を通報し、審査対象にしてもらう。
サイトがすぐに無価値になるトークンで支払いをする場合でも、入金したまま姿を消してしまう場合でも、結末はほとんど変わりません。
もし仮想通貨の予想ゲームが、プレイ前にトークンの購入や保有を求めてきたら、いったん立ち止まってその理由を考えてみてください。そのゲームは、予想を的中させた人に報酬を与えるためというより、トークンの販売を促進するために存在しているのかもしれません。
脅威が実害を及ぼす前に食い止めましょう。
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