医療機器メーカーのボストン・サイエンティフィックは、自社のオンプレミス情報技術システム、製造業務、および顧客注文の処理・出荷の一部を混乱させたサイバーセキュリティインシデントからの復旧作業を進めています。
同社は8月30日付のアップデートで、調査は現在も継続中だとしながらも、自社環境内で不正アクティビティを示す痕跡は見つかっていないと発表しました。同社によれば、今回のインシデントはクラウドベースのシステムやアプリケーションには影響していないとのことです。
このアップデートによると、不正アクティビティは特定のオンプレミスシステムに限定されており、今回の障害と復旧作業は同社のクラウド環境ではなく、オペレーショナルテクノロジーに隣接する社内業務インフラに焦点が当てられていることがうかがえます。
ボストン・サイエンティフィックは、インシデント対応、フォレンジック調査、封じ込め、復旧を支援してもらうため、CrowdStrikeをはじめとする複数のサードパーティ・サイバーセキュリティ専門企業に協力を要請しています。
同社は脅威アクターの特定には至っておらず、ランサムウェアによる犯行声明の有無や、データへのアクセス・窃取があったかどうかについても明らかにしていません。
同社が公表している内容は、医療機関の顧客や患者への影響を最小限に抑えつつ、被害を受けたオペレーティングシステムと業務アプリケーションの復旧に焦点を当てたものとなっています。
今回のインシデントは8月25日に確認され、製品の製造や顧客注文の処理に使用するシステムへのアクセスを妨げるネットワーク障害を引き起こしました。
ボストン・サイエンティフィックは当初、注文の処理や出荷ができない状態にあると説明していましたが、顧客は電子データ交換(EDI)やローカルアプリケーションを通じて電子的に注文を提出し続けることは可能だったとしています。
8月30日時点で、同社は業務アクセスの復旧に対する確信が強まりつつあるとし、週内に一部製品の出荷を部分的に再開できるよう作業を進めていると述べました。
受注・出荷が全面的な水準まで回復するのは、復旧した環境が完全に稼働可能であると確認できた後になる見込みだとしています。
今回の障害により、特定の心臓リズム管理(CRM)向けリモートモニタリングサービスの新規稼働にも限定的な支障が生じました。
ボストン・サイエンティフィックの発表によれば、自社ネットワークに接続されていない機器への影響は確認されておらず、臨床医によるこうした機器の使用にも支障はなく、被害を受けた環境がボストン・サイエンティフィック製機器を通じて病院ネットワークのサイバーセキュリティリスクを高めたという証拠も見つかっていないとのことです。
障害発生前からリモートモニタリング用に設定済みだったCRM機器については、植込み型機器の機能、既存のリモート患者モニタリング、プログラマーによる照会、リモートでモニタリングされている機器データへのアクセスのいずれにも影響はなかったとしています。
ただし、一部の新たに植え込まれた心臓デバイス向けの新規リモートモニタリング通信機は、現時点で稼働できない状態にあります。
また、新たに植え込まれた挿入型心臓モニターについても、システムが復旧するまでは患者用のリモートモニタリング用モバイルアプリケーションとペアリングできません。
ボストン・サイエンティフィックによると、これらのモニターは稼働後もClinic Assistantアプリケーションを通じてイベントの記録を継続できるほか、臨床医は対面での照会を通じて取得可能なデータを送信できるとしています。
今回のインシデントは、企業のITおよび業務アプリケーションが侵害された場合、植込み型機器そのものの機能に影響が及ばない場合でも、医療機器の製造、サプライチェーンの受注対応、臨床ワークフロー、患者支援サービス全般に即座に波及しうることを示しています。
ボストン・サイエンティフィックは、技術面での調査と復旧プロセスを継続しつつ、顧客および製品供給への影響が最も大きいシステムを優先的に対応していると述べています。
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翻訳元: https://cyberpress.org/boston-cyberattack-manufacturing-product-shipments/