航空会社の元従業員たちが、自分たちの個人情報をAI学習に利用されるのを止めるべく提訴
スピリット航空が破産保護を申請してから数カ月が経ちましたが、同社が保有するデータの行方はいまだ定まっていません。
航空業界向けウェブサイトSimply Flyingの報道によれば、AIデータ企業のMicro1が、同社のメールやTeamsのチャット履歴、業務データ、従業員の生産性データといった情報群を1,250万ドルで買収する提案を新たに行いました(Simply Flying)。
報道によると、このデータには17,000人の従業員によって生成された約6億件のメール・チャット記録に加え、1,700万件のOneDriveファイル、2,050万件のSharePointアイテム、3,000万件を超えるカスタマーサービス通話の録音記録が含まれています。これほど大規模な情報の集積は、AIモデルをより効果的に学習させたい企業にとってはまさに宝の山です。同報道は、このデータには数十年分にわたる従業員や職場に関する機微な記録も含まれていると伝えています。
しかし、Micro1による今回の提案は、Googleが競売でこのデータを取得してから数週間後に持ち上がったものです。Googleは1,000万ドルの入札額で、別のAI学習企業であるMercorが提示した750万ドルの入札を上回っていました。
スピリット航空の元従業員たちはこの売却に異議を唱え、先週には労働組合が売却差し止めを求める法的措置を取りました。
スピリット航空の客室乗務員5,500人以上を今なお代表する労働組合、国際客室乗務員協会(AFA-CWA)のネルソン会長はForbesの取材に対し、元客室乗務員たちが不満を抱いていると語りました。未払いの有給休暇や病気休暇、その他未支給の補償が支払われないままである一方で、スピリット航空が機微なデータを換金しようとしていることに納得がいかないというのです。
とはいえ、こうした種類の個人データは、Googleのような企業にとってはこの上なく価値の高いものです。AIモデルをより現実に即したシナリオで学習させられるようになるからです。現在検討されている選択肢の一つが、データを匿名化できるかどうかという点であり、これが実現すれば双方が納得できる着地点になる可能性があります。