SolarWindsは、ミッションクリティカルなIT環境向けに設計した、目標指向型のスタンドアロンのエージェント型AIシステム「Avior」の提供開始を発表しました。AviorはSolarWinds Platform上に構築されており、IT部門はハイブリッドなデジタル環境全体で、目標を安全に定義し、専門性を持つエージェントを連携させ、測定可能な成果に向けた進捗を追跡できます。

テクノロジー基盤が複雑化し、事業への依存度も高まるなか、成果のばらつきは許容できないリスクやコストを生みかねません。多くのIT組織はすでに、障害の発生時間、監査対応上の弱点、シニアエンジニアの工数といった形で、こうした負担を静かに抱え込んでいます。稼働率やセキュリティ、IT運用全体が問われる環境では、AIにはコスト削減、ダウンタイム短縮、運用全体のレジリエンス向上を、チームが測定できる形で実現することが求められます。
Aviorは一次対応の業務を担うよう設計されています。これにより、チームはより戦略的な業務に注力できるだけでなく、拡大を続けるデジタル資産のニーズにも先手を打って対処できます。スタンドアロンのアプリケーションとして、製品や環境をまたいで動作します。運用担当者の視点から問題や必要な対応を診断し、高度な根本原因分析を用いて、環境全体にまたがる目標を追求します。
信頼と制御を重視したエンタープライズ向けAI
Aviorは厳格なセキュリティガードレールの範囲内で動作し、リスクに応じて段階的に自律度を設定する仕組みを備えています。そのため、危険を伴う可能性のある操作には、必ず人間の明示的な承認が必要です。SolarWindsが製品群全体に適用する責任あるAIのフレームワーク「AI by Design」に基づき、Aviorは顧客環境を保護します。詳細な監査証跡、目標の追跡、自動ロールバックのサポート、データマスキング、最小権限に基づく厳格なツールアクセスにより、人間が常に関与できる状態を保ちます。
Aviorは3つの柱を軸に構築されています。ミッションクリティカルな環境に求められる厳格なガードレールの範囲内で、システムが確実に高い成果を出せるようにするためです。
- 目標指向: 測定可能な目標の達成に向け、制御ループの中で動作
- 透明性: 運用担当者が理解できる、監査可能な詳細な言葉で判断根拠を提示
- 制御性: あらゆるレベルで自律度をきめ細かく制御可能
Aviorが企業にもたらすもの
Aviorは、AIによるインテリジェンスと決定論的な実行フレームワークを組み合わせ、明確なガードレール、承認制御、監査可能なワークフローのもとで、あらかじめ定めた目標を追求します。これにより、IT部門は洞察から対応に至るまで、より制御しやすく再現性のある道筋を得られます。その結果、場当たり的な事後対応から脱却しやすくなります。現在のAviorでは、次のような運用上の成果を安心してオーケストレーションでき、今後も対応範囲を拡大していく予定です。
- アラートノイズの削減: 関連するイベントを実用的な単一のインシデントに相関付け、チームがキューではなく問題そのものに取り組めるようにします。
- コンプライアンス違反の削減: ポリシーのベースラインに照らしてデバイスを継続的に監査し、不備を洗い出すとともに、すべての変更を記録します。
- 構成ドリフトの修復: 管理外の変更を検知し、重要なデバイスについては最後に正常だった構成へ復元します。
- 構成バックアップの確保: 稼働中の構成を定期的にスナップショットとして保存・アーカイブし、対象から漏れたデバイスがあれば警告します。
- キャパシティとコストの管理: チームが確保したい余裕度に対して利用率と支出を追跡し、インシデントや請求書として表面化する前に、注意が必要な箇所を知らせます。
- 資産ライフサイクルの管理: すでに存在しないのにダッシュボードを乱雑にしてアラートを発し続ける「ゴースト」エンティティを整理するとともに、インベントリ、ファームウェアのバージョン、サポート終了に伴うリスクを追跡します。
SolarWindsの暫定CEO兼最高製品責任者であるCullen Childress氏は、次のように述べています。「IT運用はこれまで、いかに素早く対応できるかで評価されてきました。しかし、環境が複雑化、分散化し、ノイズも増えるなか、対応の速さだけではもはや十分ではありません。組織は先手を打って動き、運用リスクを低減し、IT業務の進め方にレジリエンスを組み込む必要があります。Aviorは、こうした時代の要請に応えるために設計されました。明確な目標、ガードレール、制御のもとで、チームがアラートの管理から成果のオーケストレーションへと移行できるよう支援します」
Radiology PartnersのオブザーバビリティエンジニアであるSteven Khan氏は、次のように述べています。「ヘルスケア業界のオブザーバビリティエンジニアとして、私の役割は、環境とインフラが常に良好に稼働し、放射線科医が必要な業務を行えるよう、エンジニアにツールと能力を確実に提供することです」
「Aviorは、何が起きたかを示すだけでなく、詳細な調査の一環としてアーティファクトやインサイトまで収集してくれる、まるで追加のチームメイトのような存在です。その調査結果をチームメイトと共有すれば、問題がどのように起きたかを説明できます。Aviorの目標指向の機能はアラートの管理に役立ち、問題のトリアージにかかる時間を大幅に短縮して、環境を整った状態に保ってくれます」
翻訳元: https://www.helpnetsecurity.com/2026/10/14/solarwinds-avior/