EU、Booking.comの詐欺問題に是正を要求

セキュリティ

欧州委員会、同プラットフォーム上の偽物件掲載とフィッシングについてDSAに基づく調査を開始。詐欺対策は「まったく不十分」と指摘

欧州委員会は、Booking.comが自社プラットフォーム上での詐欺、フィッシング、スミッシングを阻止するために十分な対策を講じているかどうかについて、デジタルサービス法(DSA)に基づく調査を開始しました。

当局者はThe Registerに対し、水曜日に始まったこの調査は超大規模オンラインプラットフォーム(EU域内の利用者が4,500万人を超えるもの)を対象とし、3つの柱で構成されると説明しました。

1つ目は、Booking.comが不正な物件掲載や規則に違反する掲載を防げていないのではないかという点です。欧州委員会の報道官は「これは主に、物件の所有者を装い、本当の所有者ではないのに賃貸に出す行為に関する問題です」と述べました。

2つ目は、フィッシングやスミッシング(SMSを使ったフィッシング)、ソーシャルエンジニアリングへの対策が十分かどうかです。報道官は「詐欺師が物件オーナーのアカウントを乗っ取り、オーナーになりすますだけでなく、連絡先情報まで乗っ取ります。そして、追加料金の支払いが必要だというメッセージを送り始めます」と語りました。

欧州委員会はさらに、Booking.comが消費者や事業者の利用者のデータを十分に保護していない疑いがあるとみています。

3つ目の柱は広告の透明性です。プラットフォームが広告とオーガニックな検索結果を明確に区別しているか、また物件オーナーが料金を支払って上位に表示させる「ブースト掲載」を分かりやすく示しているかが焦点となります。

当局者は、Booking.com自身が2024年6月に、過去18カ月で旅行詐欺が500〜900%増加したと認めていたことを挙げ、「非常に高い数値であることが、私たちが懸念を抱いた理由です」と述べました。

オランダだけでも、2026年前半に1,000件を超える詐欺の届け出があり、被害額は8万2,000ユーロに上りました。前年の10倍に増えた計算です。当局者は「これは現実の問題であり、しかもオランダ分に過ぎません。ほぼすべての加盟国から同様の報告が寄せられています。つまり、リスク評価が不十分だったことを示す明確な要素があるということです。ご存じのとおり、リスク評価は私たちにとって重要な手段です」と語りました。

欧州委員会は、Booking.comが自社プラットフォーム上の事例や外部からの報告をもとに詐欺を評価し、それに応じた社内対策を講じていることは認めています。それでも当局者は「彼らの対応はまったく不十分だと考えています」と述べ、「対策は取っているものの、もっと踏み込めるはずですし、詐欺を防ぐためのより強固な仕組みを整えられるはずです」と指摘しました。

報道官は「今後は、Booking.comがより入念なリスク評価を行うことを期待しています」と付け加えました。具体的には、予約システムの悪用への対処、詐欺の報告があった際の物件掲載の迅速な削除、ライセンスの確認、物件オーナーの登録手続きの見直しなどが含まれる可能性があります。

Booking.comの広報担当者はThe Registerに対し、次のように述べました。

「当社は欧州委員会に全面的に協力し、デジタルサービス法(DSA)に基づく同委員会の質問に建設的に対応しています。セキュリティ、信頼、個人情報の保護は、Booking.comにとって最優先事項です。今後も関係する政府、規制当局、法執行機関、業界のパートナーと連携し、サイバー犯罪やオンライン詐欺に対抗して、旅行者とパートナーを守ることに取り組んでまいります」 ®

翻訳元: https://www.theregister.com/security/2026/10/21/eu-wants-bookingcom-to-check-out-of-its-scam-problem/5304413

本記事は theregister.com の記事を翻訳・要約したものです。