LocalStackの調査レポート「2026 State of AI in Cloud Development」によると、AIによってコードの生産量が増えたことで、開発者は共有クラウド環境でのバグやテストの遅延、業務の中断に直面しています。
コード増加でテストの負担が拡大
回答者の65%は、チームが生成するコードの量がAIを導入する前の2倍以上になったと答えました。32%は5倍以上に増えたと回答しています。
自律型AIエージェントも、人間の指示を待たずにコードを生成することで、この増加の一因となっています。こうしたエージェントを使うチームでは、AIが生成したコードを本番環境に投入することへの自信が高まっているといいます。
回答者の54%は、AI生成コードでよりバグに遭遇する機会が増えたと答えました。人間が書いたコードのほうがデバッグしやすいと答えた人も、半数近くにのぼります。
回答者の推計では、AI生成コードの40%近くが本番環境に到達していません。自律型エージェントを頻繁に使うほど、リリース率が高い傾向も見られました。
共有環境が開発を妨げる
セキュリティやアプリケーションの信頼性、クラウドコストへの懸念がある一方で、回答者の79%は、開発・テスト・ステージングのためにAIエージェントへクラウドへのアクセス権を与えていると答えています。45%は、すべての人間の開発者がこれらの環境にアクセスできると回答しました。また42%は、コードを更新するたびにステージング環境へ反映されるまで10分以上待たされると答えています。

AIエージェントにクラウド環境へのアクセス権を与えることについて、どのような懸念がありますか(出典:LocalStack)
エージェントにアクセス権を与える際の懸念として、回答者は認証情報の漏えい、設定ミス、クラウドコストの増加、本番環境での障害を挙げています。
開発者は、クラウド環境の速度と信頼性にも不満を抱えています。クラウドアプリケーションの構築、反復開発、デバッグには、ステージングでコード更新をテストする必要があります。ところが、リモートのインフラを用意するには、レイテンシーやセットアップの複雑さが原因で遅れが生じます。
ステージング環境を共有すると、さらに支障が出かねません。開発者はたいてい順番に変更を反映させ、環境をクラッシュさせるような更新の競合を避けています。こうした環境を共有している回答者の大半は、ダウンタイムによって少なくとも週に1回は作業が中断すると答えました。
LocalStackのCTO、Waldemar Hummer氏は次のように述べています。「AIがコードを生成する速度は、チームが自信を持ってリリースできる速度を上回っており、テストと検証が新たなボトルネックになっています。当社は、高速で安全な分離されたクラウド環境を提供し、開発者とAIエージェントがこの溝を埋めるのを支援します。従来のクラウドインフラにつきもののリスクやコストを負うことなく、素早く反復開発を進められます」
テストでは本番環境の問題を見逃す
ステージング環境では本番環境の条件を再現しにくく、デプロイ前に欠陥を発見できないことがあります。回答者の97%は、ステージング環境では確実に検出できない本番障害を経験したと答えました。
具体的には、ネットワークや接続の問題、リソース上限やクォータの違い、シークレットや設定のドリフト、DNS名前解決の違い、IDおよびアクセス管理(IAM)ポリシーの失敗などが挙げられています。
開発者は管理職よりも、バグやAI生成コードのデバッグにかかる労力を懸念する傾向があります。この結果からは、AIの影響に対する受け止め方が、開発プロセスにおける役割によって異なることがうかがえます。
翻訳元: https://www.helpnetsecurity.com/2026/10/22/localstack-ai-code-testing-report/