Volt TyphoonやSalt Typhoonのような注目度の高いキャンペーンは過去1年で話題になったが、これらは影で進行してきた広範な中国のサイバー諜報活動のほんの一部に過ぎない可能性が高い。
2025年2月27日に公開されたCrowdStrikeの2025年版グローバル脅威レポートによると、2024年には世界全体で中国支援のサイバー諜報作戦が驚異的な150%増を記録した。重要産業では標的型攻撃が最大300%急増した。
最も標的となった分野は、金融、メディア、製造業だった。
同サイバーセキュリティ企業は2024年に中国と関連する新たな脅威アクターを7つ特定し、中国のハッキング集団によるものとされる330件超のサイバー侵入の試みを阻止したと主張した。
CrowdStrikeで対アドバーサリー作戦責任者を務めるAdam Meyers氏は次のようにコメントした。「中国のサイバー諜報活動がますます攻撃的になる一方で、AIを活用した欺瞞の急速な“兵器化”が進んでおり、組織はセキュリティへのアプローチを見直すことを迫られている」
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2024年にCrowdStrikeが観測したサイバー脅威のトレンド
CrowdStrikeが観測したその他のサイバー脅威トレンドには、次のものが含まれる。
- 音声フィッシング(ビッシング)攻撃の爆発的増加:2024年の前半から後半にかけて442%増加
- マルウェアを使わない、アイデンティティベースの攻撃の急増:2024年の侵入検知の79%はマルウェアを伴わず、2023年の75%、2019年のわずか40%から増加した。さらにCrowdStrikeは、2024年にダークウェブ上のアクセスブローカー広告が2023年比で50%増加したことを検知した
- 脆弱性エクスプロイトへの依存拡大:2024年に観測された脆弱性の52%は初期アクセスに関連していた。脅威アクターは成功確率を最大化するため、連鎖(チェーン)型の脆弱性エクスプロイトもますます利用している
- 包囲されるクラウド環境:新規および帰属不明のクラウド侵入は、2024年に2023年比で26%増加した。有効なアカウントの悪用が主要な初期アクセス手法であり、2024年上半期のクラウド事案の35%を占めた
- 北朝鮮ハッカーが内部脅威を推進:北朝鮮の脅威アクター「Famous Chollima」が関与した304件のサイバー事案のうち40%は、IT労働者スキームなどの内部関与の作戦を含んでいた
- ブレイクアウト時間が大幅に短縮:2024年における、初期アクセスから侵入へと移行するまでの平均時間(一般にブレイクアウト時間と呼ばれる)は48分となり、2023年の62分から短縮した。CrowdStrikeが2024年に記録した最短のブレイクアウト時間はわずか51秒だった
生成AI(GenAI)は、2024年にサイバー脅威アクターによってこれまで以上に利用された。主にサイバー犯罪者や国家主体によるソーシャルエンジニアリングの強化に使われた一方で、一部のグループ、特にイランと関連するアクターは、脆弱性の調査や悪用といった別の目的にもGenAIを使用した。
2月25日の記者向け説明会で、CrowdStrikeのMeyers氏は次のように述べた。「私たちがこのレポートを『The Year of the Enterprising Adversary(進取の敵対者の年)』と名付けたのは、脅威アクターが大きく成熟したことを確認したからだ。彼らはアクセスを得る新しい方法を見つけ、最新のセキュリティツールに検知されない術を身につけた」
数字で見るCrowdStrikeのグローバル脅威レポート
第13版となるこのグローバル脅威レポートでは、CrowdStrikeは257のアドバーサリーを追跡し、過去1年で26の新たな脅威アクターが出現した。
また、帰属不明の特定された悪性活動を示す140超のアクティビティ・クラスターも検知した。
「これらは、既知または新規のアドバーサリーに帰属させるべきかを正確に判断できていない、あるいはまだ十分に強い情報セットがないクラスターだ」とMeyers氏は付け加えた。
2024年、CrowdStrikeは国家主体の脅威アクターの出自として新たに2か国を追加した。『Sphinx』として追跡されるアクターがいるエジプトと、『Saiga』として追跡されるアクターがいるカザフスタンだ。
「より多くの国々がサイバー侵入やサイバー諜報作戦を展開している状況を見るのは、重大な懸念だ」とMeyers氏は結論づけた。

翻訳元: https://www.infosecurity-magazine.com/news/chinese-cyber-espionage-jumps-150/