出典：Antonio Gill / Alamy ストックフォト
ニュース速報
イタリア警察は昨日、産業スパイ活動に関与した疑いでFBIに指名手配されていた33歳の中国人男性を逮捕しました。
中国・上海出身のシュウ・ゼウェイは、先週ミラノのマルペンサ空港で米国の逮捕状により拘束されました。米当局は、ゼウェイが2020年にテキサス大学で開発されたCOVIDワクチンへのアクセスを試みたハッカーチームに関与していたと主張しています。
ゼウェイは本日、ミラノで身柄引き渡し審問を受ける予定です。米国の逮捕状に記載された容疑は、通信詐欺、加重身分窃盗、通信詐欺共謀、保護されたコンピュータへの不正アクセスなどです。
以前、ゼウェイはシルクタイフーンとして追跡されている中国政府支援の脅威グループ（別名ハフニウム）との関与が疑われていました。同グループは、2021年に複数回行われた攻撃でMicrosoft Exchangeサーバーを標的にし、CVE-2021-26855、CVE-2021-26857、CVE-2021-26858、CVE-2021-27065の脆弱性を悪用しました。また、米国財務省に侵入し、サードパーティのサイバーセキュリティベンダーであるBeyondTrustを通じて盗まれたリモートサポートSaaS APIキーを使い、職員のワークステーションにアクセスしました。さらに最近では、ITサプライチェーンの組織を標的にし、下流の顧客へのアクセスを得ようとしました。
ゼウェイは現在、「産業スパイを目的としたIT犯罪の疑いで米国当局の要請により」イタリアの刑務所に拘留されていると、イタリア外務省は述べています。
「彼は裁判官に対し、告発されていることを行う理由はなく、誰かが自分のアカウントに不正アクセスし利用した可能性があると示唆しました」とゼウェイの弁護士エンリコ・ジャルダ氏は非公開の審問後、記者団に語りました。
ジャルダ氏はまた、ワシントンが送付する調査資料（送付期限は40日）を待っており、それによりゼウェイがどのように容疑者として特定されたのかをよりよく理解できると述べています。ゼウェイの弁護団は、今後の法的手続きの段階で自宅軟禁を申請する予定です。