Microsoft、Windowsツールを壊した修正を修正

Microsoftは、2025年8月のPatch Tuesday累積セキュリティアップデートで導入された厄介な2つのバグに対して修正を提供しました。

これらのアップデート（KB5063875、KB5063709、およびKB5063877）は、一部のWindows 11デバイスでアップグレードを妨げるインストールエラーを引き起こしただけでなく、Windows 11およびWindows 10全体でリセットおよび回復ツールを壊しました。これらの問題は、Windows 11（22H2および23H2）に影響し、リセットや回復の失敗についてはWindows 10バージョン22H2にも影響しました。

これらの不具合は、Microsoftが後続の修正（臨時（OOB）アップデートを含む）を展開するまで、エンドユーザーやIT管理者に頭痛の種をもたらしました。

「このアップデートは、2025年8月のセキュリティアップデートによって発生した、デバイスのリセットや回復の試行が失敗する可能性がある問題に対処します」とMicrosoftは8月19日（火）に公開したリリースノートで述べています。レドモンドの巨人はアップグレードエラーに対する単独のパッチは発行しませんでしたが、この問題を8月18日付で解決済みとしました。

リセットおよび回復の失敗

8月のアップデートにより、Windows 11の両バージョン（22H2/23H2）およびWindows 10バージョン22H2全体でシステムのリセットおよび回復機能が壊れました。これには、「このPCをリセットする」「Windows Updateを使って問題を修正する」、および企業環境で使用される「RemoteWipe CSP」機能の失敗が含まれます。

他に影響を受けたクライアントには、Windows 10 Enterprise LTSC 2021およびWindows 10 IoT Enterprise LTSC 2021、Windows 10 Enterprise LTSC 2019およびWindows 10 IoT Enterprise LTSC 2019が含まれます。サーバー製品には影響はありませんでした。

これを修正するために、Microsoftは2025年8月19日に臨時の累積アップデート（KV5066189）をリリースしました。このOOBアップデートは、以前の8月のセキュリティロールアウトを置き換え、リセットおよび回復ツールが期待通りに機能するようにします。

「この問題が発生している場合は、このオプションの臨時（OOB）アップデートのインストールを推奨します」とMicrosoftはノートで付け加えています。「お使いのシステムが影響を受けていない場合や、上記のプロセスを使用する予定がない場合は、アップデートをインストールしなくても構いません。」

Windows 11でのアップグレードエラー

Patch Tuesdayの後、ユーザーが最初に遭遇した問題の1つは、Windows 11へのアップデートインストール時のアップグレード失敗エラーでした。この失敗はエラーコード0x8007007Fとともに表示され、一部のデバイスでインストールが完了できませんでした。

影響を受けたクライアントはWindows 11 v23H2およびWindows 11 v22H2を実行しているもののほか、Windows Server 2022およびWindows Server 2019を実行しているシステムも含まれていました。

同社は、ユーザーによる手動操作を必要とせずにこの問題を解決し、影響を受けたデバイスは現在、正常にアップデートをインストールできるはずだと述べています。「この問題は2025年8月15日付で解決されました。この日以降にアップグレードしたデバイスでは、このエラーは発生しないはずです。もし『0x8007007F』エラーが発生した場合は、アップグレードプロセスを再試行することで通常は解決します」としています。

Microsoftは、Windows 11 24H2およびWindows Server 2025へのアップグレードはこの問題の影響を受けないことも指摘しています。今回のPatch Tuesdayリリースは大規模なもので、Microsoftは107件のセキュリティ脆弱性を修正しました。これには、Windows、Exchange、SharePointにまたがるいくつかの重大な問題や、Exchange Serverユーザー向けの拡張セキュリティ更新（ESU）ポリシーも含まれています。