ウクライナ警察は全国規模の作戦で詐欺コールセンター94カ所を摘発し、400件を超える家宅捜索を実施して数千台のコンピューター、電話、SIMカードを押収しました。

詐欺コールセンターに対するウクライナ警察の家宅捜索(提供元:Cyberpolice Ukraine)
これらのコールセンターは、銀行員を装った電話詐欺や不正な投資サービス、暗号資産プラットフォームを利用した手口、さらには被害者の端末への遠隔アクセス取得を試みる手口などに関与していました。
一部のグループは将来の被害者候補に関する個人情報を収集し、その記録を他の犯罪グループと共有したり販売したりしていました。
警察によると、今回の捜索により「組織的に人々を欺くために整備された」事務所の実態が明らかになったといいます。
警察は「コールセンターには管理者やオペレーターなど複数の関係者が配置されており、あらかじめ用意された会話台本、被害者候補のデータベース、専用ソフトウェア、そして資金を隠匿しさらに引き出すためのツールが使用されていました」と指摘しています。
「捜査の過程で、コンピューター機器3,336点、電話1,346台、SIMカード5,200枚以上、銀行カード90枚、暗号資産ウォレット20口へのアクセス権、車両22台が押収されました。また、約200万米ドル、6万4,000ユーロ、フリヴニャ建ての現金、1キログラムの金地金、宝飾品も押収されています」と付け加えています。
警察はさらに、これらの詐欺スキームに使用されたとみられる金融関連の手段67件を特定しており、その内訳は銀行口座またはカード40件、暗号資産ウォレット12口、資金の運び屋(マネーミュール)と疑われる人物15人となっています。
オペレーターが用いた標的化の手口
オペレーターは、被害者から金銭や口座情報を引き出すためにいくつかの手法を使い分けていました。
一部のケースでは、電話をかけてきた人物が銀行の職員を装い、不審な取引があった、あるいは口座に何らかの問題が生じているといった名目で警告していました。狙いはカード情報や認証コードを聞き出すこと、あるいは被害者に送金させることでした。
また、投資ブローカーを名乗るオペレーターも存在し、不正な投資や暗号資産プラットフォームへ誘導し、入金するよう促していました。
「被害者の中には、過去に詐欺で失った金銭を取り戻す手助けをすると約束された人もいました」
捜査当局は、栄養補助食品の販売に関わるスキームも発見しました。警察によると、一部のオペレーターはこれらの製品について、化学組成上は治療効果を持たないにもかかわらず、様々な病気の治療薬であるかのように宣伝していたといいます。
このネットワークの一部はウクライナ国外の人々を標的にしていました。あるケースでは、ウクライナ警察はドイツの当局と協力し、偽の証券取引プラットフォームを通じてEU市民から金銭をだまし取っていたグループを追及しています。このグループは、盗んだ資金を暗号資産取引所を経由させたうえで、自らが管理する口座へと送金していました。
立件と今後の展開
当局は今回の作戦中に867カ所の住所を確認し、26人に対して犯罪容疑がかけられていることを通知しました。
捜査は、詐欺および犯罪で得た財産の資金洗浄に関するウクライナ刑法の規定に基づいて進められています。警察が指摘した罪状は、最長12年の禁錮刑および財産没収の対象となり得るものです。
当局は押収した資料の精査、金銭取引の追跡を進めており、さらなる関与者や資金移動に関わった人物の特定に取り組んでいます。
今回の作戦は、ウクライナ国家警察がウクライナ保安庁および検事総長府と共同で実施しました。
翻訳元: https://www.helpnetsecurity.com/2026/08/14/ukraine-fraudulent-call-centers-shut-down/