米国を代表するスパイ機関が金曜日、一時的に大学のキャンパスさながらの様相を呈します。史上初となる、最も秘匿性の高いハッキング部門の元メンバーによる同窓会を開催するためです。
国家安全保障局(NSA)は、精鋭集団として知られる「テイラード・アクセス・オペレーションズ(TAO)」の元メンバー数百人を、メリーランド州フォートミードのキャンパスに招待する予定です。同部門の最近のリブランディングを祝うとともに、フェンスの内側、すなわち組織への復帰を元メンバーたちに呼びかける狙いがあります。
今回の集まりは、その存在自体がかつて国家機密だったNSAによる、最新の型破りなアウトリーチ活動です。
同局は近年、国民からの信頼構築に力を入れてきました。2019年にはサイバーセキュリティ局を新設し、特定の海外デジタル脅威に関するより詳細な情報を民間セクターや他の連邦機関に提供することで、米国の防衛に努めています。2024年には独自のポッドキャストを開始し、第1回のエピソードでは元NSA職員がオサマ・ビンラディン捜索における自身の役割について詳細に語りました。
招待制の同窓会が同局を影の存在から大きく引き出すわけではありませんが、今回のイベントは、特にTAOに関して型破りな採用アプローチを試みる意欲を示すものと言えます。TAOはしばしば「NSAの中のNSA」と称される集団で、米国の秘密工作の一環として海外のコンピューターシステムに侵入する任務を担い、しばしばスパイ用ソフトウェアを潜伏させ、数か月から数年にわたって同局のためにデータを収集させてきました。
今週の集まりは今年の春から準備が進められており、複数の関係者(取材に際し匿名を条件とした)によれば、その中心となったのはNSA副長官のティム・コシバ氏だといいます。かつてTAOに在籍し技術責任者を務めた経験を持つコシバ氏は、今年初めにNo.2のポストに復帰して以来、同組織の再活性化を最優先課題としてきたと関係者らは述べています。
NSAはコメントを控えています。
参加者らによると、当日は新築されたTAO専用の建物の見学ツアーが行われるほか、コシバ氏自らが復帰を呼びかけるプレゼンテーションも予定されています。全体の日程は公表されていません。また、参加者によれば、今回の来訪をきっかけに、地元の人気スポット「ジェイルブレイク・フードワークス&ブルーイング・カンパニー」など各所で数多くの非公式な集まりも催されているとのことです。
今回の同窓会は従来にない形で運営されており、一部の参加者からは、注目を集めるために同局が不必要なリスクを取っているのではないかとの疑問の声も上がっています。
NSAは当初、同局とは無関係の教育・保存活動を行う非営利団体「ナショナル・クリプトロジック・ファウンデーション」を通じて参加者を取りまとめようとしましたが、最終的には招待制のSignalグループチャットを作成し、メンバー同士をつなぎイベントを周知する方法に切り替えました。
このチャンネルは「Terminated Async Operations(終了した非同期オペレーション)」と名付けられました。かつての組織の略称と、コンピューターのコマンドがメインプログラムを止めずにバックグラウンドで実行される「非同期処理」を掛けたネーミングです。このグループはたちまち数百人規模に膨れ上がり、元ハッカー、開発者、アナリストたちが、あいまいかつ慎重にではあるものの、かつての作戦について思い出話に花を咲かせているといいます。
「はっきり言っておくと、誰も機密情報を漏らしたわけじゃない。みんな刑務所に入るには美人すぎるからね」と、このグループのメンバーである元TAO職員の1人はRecorded Future Newsに語りました。「でも、もし内部セキュリティ担当がこれを見たら?間違いなく卒倒するだろうね」
同グループに参加する別の元TAOハッカーは、このチャットについて「基本的には無害」だと述べ、話題は「当直中に生まれたくだらない内輪ネタから、訓練が作戦の結果にどうつながったかという話まで多岐にわたる。250人以上が参加しているグループの中で、それを理解できるのは10人くらいだろうけどね」と説明しています。
とはいえ、こうも付け加えています。「もし私があなたにアクセス権を渡したら、20本は記事が書けるはずだよ」
複数の関係者が、公開しないという条件でSignalグループチャットのスクリーンショットを提供してくれました。それによると、コシバ氏自身も一時期は積極的に投稿していたものの、その後グループを退出したことが分かります。他の注目すべき参加者には、歴代のTAO技術責任者や、NSAサイバー局の元局長の少なくとも1人、さらには国防総省の目玉AIプロジェクトである「プロジェクト・メイヴン」に最終的に加わったオペレーターたちも含まれています。
Signalは元来、NSAをはじめとする米国の諜報コミュニティ全体でごく普通に使われているアプリですが、この暗号化メッセージングアプリは第2次トランプ政権下で、ある種の悪名を轟かせることになりました。
国防総省監察官の報告書によれば、ピート・ヘグセス国防長官は、イエメンで予定されていた軍事攻撃の計画を私用の携帯電話で共有し、米軍兵士を危険にさらしていたとされ、同報告書は国防総省全体における未承認のメッセージングアプリやデバイスの使用を批判しています。同長官によるこのアプリの使用が発覚したのは、当時の国家安全保障担当補佐官だったマイク・ウォルツ氏が誤って1人のジャーナリストをSignalのテキストチェーンに追加してしまったことがきっかけでした。Signalのグループ管理者はメンバーの審査やコンテンツの削除を行うことができます。
全盛期への回帰となるか
TAOの歴史は1990年代初頭まで遡り、やがてNSAの他部門とはまったく異なる独自の文化を築き上げていきました。海外のコンピューターネットワークに侵入して諜報情報を収集するという任務を担う中で、そのメンバーたちは一風変わった存在と見なされ、現在のNSAの代名詞である電子的な盗聴活動よりも、むしろ軍事的な色合いを強く帯びていました。
「彼らのところへ砂糖を借りに廊下を歩いていく、なんてことはなかったね。そもそも彼らがキャンパスのどこで働いているのか、誰も知らなかったから」と元NSA職員の1人は語り、堅苦しい雰囲気のことが多い同局の文化の中で、TAOのハッカーたちは普段からビーチサンダルやスウェットパンツで出勤していたと付け加えています。
それでも「他の大半の部署に比べれば、はるかに実働的なオフィスだった」といい、実際の任務を遂行する能力に長けていたことを意味します。
TAOのコーディングの達人たちは、デジタル兵器として知られる「スタックスネット」の開発にも一役買いました。同部門は数百人規模から2,000人超にまで拡大した後、約10年前に「コンピューター・ネットワーク・オペレーションズ」へと改称され、組織再編を経ています。そして今回の再編は、その変更の一部を元に戻す形となりました。
その運用テンポの高さゆえに、同部門はNSAの他部門に比べて離職率が高い傾向にあります。この人員の入れ替わりは昨年、いっそう顕著になりました。トランプ政権による連邦政府の縮小方針の一環として、NSAが約2,100人、全体の8パーセントに相当する人員を失ったためです。
TAOの正確な人員数は機密扱いとなっていますが、前出の元NSA職員によれば、「数十人規模」の職員がこの精鋭部隊を去ったといいます。
今回の同窓会は、こうした人員を補充する手段となる可能性があり、その対象にはフォートミードで現在も請負業者として働き続けている元職員たちも含まれています。
「彼らの多くは今もアクティブな機密取扱資格を保持している。でも、もしかしたら今の請負業者が気に入らないのかもしれないし、あるいは特定のプロジェクトに関われないのかもしれない。それには本質的に政府機関そのものである必要があるから」と、この元職員は語り、これを「ブルー/グリーンの分断」と呼びました。ブルーバッジは米国の諜報コミュニティに、グリーンバッジは請負業者に、それぞれ紐づけられているといいます。
今回の呼びかけは、通常のNSAのトップシークレット審査よりもさらに厳格とされるセキュリティ審査や、現職・元職のハッカーたちが完了までに1年以上かかると証言する「オペレーター認定」プロセスを、いわば近道させることにもなります。
「それは、独り立ちして活動できる基礎レベルにあることを認定するためのものだ」と、前出の元TAO職員の1人は語ります。「自分がもう一度認定を取るのに1年もかからないのは確信しているよ。まあ、復帰するつもりはないけどね。でも、NSAが苦境に立たされている以上、勧誘の声がかかってくるのは間違いないだろうね」
翻訳元: https://therecord.media/nsa-to-host-hacker-reunion-in-bid-to-rebuild-secretive-unit