水曜日、ハッカーがメールプロバイダーに侵入し不正なメッセージを送信したことで、数千人の暗号資産保有者がフィッシングメールの集中攻撃に見舞われました。
大手暗号資産企業のTrezor、CoinTracking、BitBoxは、ニュースレター購読者に対してフィッシングメールが送信されたことを確認しました。
TrezorとBitBoxはどのメールプロバイダーが侵害されたかを明らかにしませんでしたが、CoinTrackingはメールサービスプロバイダーのBrevoがフィッシングメールの送信元であると述べています。
BitBoxは、標的となった他の複数の暗号資産企業が「いずれも同じニュースレタープロバイダーを利用している」と指摘しました。
Brevoはコメント要請に応じませんでしたが、木曜日午前に独自の発表を出し、攻撃者が120件の顧客アカウントにアクセスしていたと警告しました。
同社は「悪意ある行為者はこのアクセス権を悪用し、顧客の連絡先リストにフィッシングメールを送信しました。当該アクセスはすでに遮断済みです」と説明し、後日詳細な事後報告を公開すると約束しています。
Brevoは2012年にパリでメールマーケティング企業として設立され、12月には顧客関係管理(CRM)事業の他分野への拡大に向けて5億8,000万ドル超の資金を調達しています。
セキュリティ警告を装ったフィッシング
送信された各メールはいずれも正規の企業ドメインを使用しており、顧客に対応を求めるセキュリティ問題を扱っているように装っていました。
メールを受け取った人々は、その出来栄えの巧妙さに驚いたと述べており、実際に何人かはリンクをクリックした結果、正規のプラットフォームとほぼ見分けがつかないフィッシングサイトに誘導されました。
Trezorの顧客の場合、「Critical Security Alert: STM32 Entropy Vulnerability(重大なセキュリティ警告:STM32エントロピー脆弱性)」と題されたメールが届き、リンクをクリックして特定の対応を取るよう求める内容になっていました。
ハードウェアウォレットメーカーのTrezorは、サードパーティのメールプロバイダーが侵害されたこと、そしてこのメールは同社が送信したものではないことをソーシャルメディア上で発表しました。
同社は「リンクは絶対にクリックしないでください。当該ドメインはすでに停止しており、ハッカーがどのように弊社の正規ドメインへのアクセス権を得たのかを含め、状況を調査中です」と述べています。
Trezorは最近、81,000人の顧客の個人情報が漏洩する別の侵害被害にも見舞われたばかりで、今回の偽メールについても自社サイトで告知を出しています。
CoinTrackingによれば、ハッカーは「Data Breach Notice: Please refresh API Keys as soon as possible(データ侵害の通知:速やかにAPIキーを更新してください)」と題した、悪意あるリンクを含むメールを顧客に送信したとのことです。
BitBoxは、ニュースレター購読者全員にフィッシング警告を送付するとともに、プロバイダーに連絡してフィッシングドメインを報告したと説明しています。
同社は「フィッシングリンクの大半はすでに停止されているようです。現在も状況を積極的に調査しており、詳細が判明次第、改めてお知らせします」と述べました。
Trezorをはじめとする暗号資産企業を巡っては複数のデータ侵害が発生しており、デジタル通貨保有者を特定できる情報の流出に懸念が広がっています。ある著名な暗号資産窃盗組織の摘発に際し、米司法省(DOJ)の検察官は、犯罪者らが暗号資産企業から盗んだ保有者リストを使って標的を選別していたと指摘しています。
Trezorが配送・物流プロバイダー絡みで先ごろ被った データ侵害の後、同社の顧客からは悪意あるQRコードが郵便で届いたとの報告も上がっています。
専門家はまた、資産家の暗号資産保有者が現実世界で標的にされ襲撃される「レンチ攻撃」の増加も確認しています。
ブロックチェーンセキュリティ監査企業CertiKによると、レンチ攻撃の件数は前年比で33パーセント増加しました。被害額は今年に入ってから現時点で1億2,400万ドルに達しており、2025年上半期に報告された1,050万ドルと比較して大幅に増えています。
2週間前には、暗号資産投資家のHarry Chun Tak Yeh氏が、パラグアイにある自身の高級マンションの30階から転落し死亡しているのが発見されました。警察によれば、同氏の部屋のドアは開いており、室内も荒らされていたということです。
翻訳元: https://therecord.media/trezor-bitbox-cointracking-phishing-crypto-holders