ランサムウェア対策コンサルタント、「データを復号する」と説明しながら実際は身代金を支払っていたとして起訴

MonsterCloudの経営者、ランサムウェア関連の詐欺容疑でニューヨークの裁判所で訴追される

ランサムウェア対策サービス会社の経営者が、顧客を欺いた罪で裁判にかけられます。

「Zack Silver」「Zack Green」の名でも知られるZohar Pinhasi被告は、自身が経営するランサムウェア対策会社MonsterCloudの顧客を欺いたとして、電信詐欺罪でニューヨークで罪状認否を受けました。

地区検事のJoseph Nocella氏によると、Pinhasi被告は、ランサムウェアで暗号化された文書を身代金の支払いなしで復旧できると偽っていたとされています。Nocella氏は「被告は顧客を再び被害者にし、自らは多額の利益を得ていました」と述べています。

MonsterCloudは、身代金を支払わずに済む代替手段を提供すると宣伝していました。同社のウェブサイトには、独自の復号技術により「当社のチームは、企業が身代金要求に屈することなくデータを復旧できるよう支援することを専門としています」と記載されていました。 

ところが起訴状によると、Pinhasi被告は実際には何らかの技術を使っていたわけではなく、サイバー犯罪者に身代金を支払って復号鍵を入手していたとされています。MonsterCloudの従業員は、その鍵を使って顧客のファイルのロック解除を試みていました。同被告は通常、身代金の支払額を大幅に上回る料金を顧客に請求していたとされています。たとえば2023年には、サイバー犯罪者に8,200ドルを支払う一方で、顧客には15万ドルを請求しました。

顧客がMonsterCloudを選んだ理由は、いくつか考えられます。米国政府は(他国の政府も同様の見解ですが)、身代金を支払えば新たな攻撃を助長しかねず、データが戻る保証もないとして、支払わないよう勧告しています。さらに、攻撃者が貿易制裁の対象となる国やグループに属している場合、支払い自体が違法となる可能性があり、被害者が刑事責任を問われるおそれもあります。

ほかにも要因はありそうです。サイバーセキュリティ企業ImmuniWebのIlia Kolochenko氏は、次のように指摘しています。「ケースはさまざまで、交渉担当者が単純にサービス料を過大に請求することもあります。また、最終的な金額を水増しするケースもあります。たとえば、データの安全な消去について第三者の検証を受けるためなどと称して、5割増しの金額を、顧客が支払うものとして上乗せするといった具合です」

同氏は、ランサムウェアの被害者からさらに金を巻き上げる手口が複数あると警告しています。

「偽の法執行機関から連絡を受ける被害者もいます。こうした偽機関は、通常ハッカーの発見と逮捕を約束する一方で、被害者にはデータ侵害に対する民事責任があると告げ、将来科される可能性のある規制上の罰金に備えた保証金の前払いを求めます。また、偽のサイバーセキュリティ企業から連絡を受けるケースもあります。盗まれたデータをすでに闇サイトで発見したと称し、風評被害や規制上の制裁を避けるため、ダークウェブからデータを『安全に消去』する費用を要求するのです」と同氏は述べています。

翻訳元: https://www.csoonline.com/article/4233219/ransomware-consultant-said-he-would-decrypt-data-is-accused-of-paying-ransoms-instead.html

本記事は csoonline.com の記事を翻訳・要約したものです。