誰からも備えを教わらないまま、デジタル変革を率いるには

執筆:Louise John氏(Virgin Active、IT Service Delivery責任者)

ITマネージャーにとって、予期せぬプロジェクトやビジネス上の優先事項の変更は、仕事につきものです。

チームの作業量を数カ月かけて計画したにもかかわらず、直前になって「新しいソフトウェアソリューションを6週間以内に導入する」と告げられることもあるでしょう。

事情はどうであれ、こうしたプロジェクトの実行責任は、その決定にほとんど関与していないIT部門に回ってくることが少なくありません。

マネージャーにとっては、とりわけ難しい局面です。厳しい期限内に成果を出しながら、チームが抱える既存の業務もこなし、士気を保ち、燃え尽き症候群から部下を守ることが求められるからです。

では、予期せぬプロジェクトがチームに降りかかったとき、どのように支えればよいのでしょうか。

優先順位をつけ、期待値を管理する

まずお勧めしたいのは、実際に何をいつまでに納品する必要があるのかを明確にすることです。

新しいソフトウェアの導入に6週間という期限が設定されたのであれば、その期間内に最低限完了させるべき要素は何でしょうか。

すべてを一度に提供しようとせず、達成可能な範囲を見極め、それを経営幹部に伝えましょう。上方向への期待値管理は、実行を担うチームのマネジメントと同じくらい重要です。

こうした話し合いにチームを巻き込むことも欠かせません。求められていることを正直に伝え、優先事項を説明したうえで、現実的にどこまで達成できると考えているかを尋ねましょう。

チームのウェルビーイングを守る

予期せぬプロジェクトは、とりわけチームがすでに多くの業務を抱えているときには、どうしても大きな負担になります。

マネージャーはこの点を認識し、どのような追加の支援が必要かを検討しなければなりません。

勤務時間をより柔軟にできないでしょうか。既存のプロジェクトを一時停止したり、担当を変更したりできないでしょうか。追加のリソースは必要でしょうか。社員に残業を求める場合、プロジェクト完了後に代休を取れるようにできるでしょうか。

チームがすべてを同時にこなすことを求められないよう、線引きを明確にすることも大切です。

業務量が手に負えなくなったときは、残り100件のタスクを思い悩むよりも、目の前の一つに集中するほうが効果的です。

最後に、士気を高く保つことの重要性を過小評価してはいけません。最も忙しい時期でも、小さな成功を祝い、メンバーの努力をたたえ、ユーモアを忘れないことが、大きな違いを生みます。

結局のところ、ITマネージャーは与えられたプロジェクトや期限を常にコントロールできるわけではありません。しかし、そのなかでチームをどう支えるかは、自らの手で決められます。

Louise氏は、10月14日・15日にロンドンのExCeL Londonで開催されるDTX + UCX London 2026に登壇します。

10月14日(水)12:10〜12:50、Design & Deliveryステージで行われるパネルディスカッションCaught in the middle: Leading digital change when nobody prepared you for itにご参加ください。

共演するのは、RDF Training & ConsultingのDigital Growth and Training ConsultantであるRebecca d’Orazi Flavoni氏、AATのExecutive Director of Performance and TransformationであるGreg Ferrari氏、AstraZenecaのSenior Enterprise ArchitectであるRoger Kirby氏です。

登壇者らは、経営幹部からのプレッシャーのバランスをどう取るか、燃え尽きからチームをどう守るか、そして必要なツールや背景情報を与えられていない状況でも、デジタル変革をどう成功させるかについて議論します。

翻訳元: https://www.itsecurityguru.org/2026/10/12/leading-digital-change-when-nobody-prepared-you-for-it/

本記事は itsecurityguru.org の記事を翻訳・要約したものです。