Microsoftは、IT管理者が2026年10月のセキュリティ更新プログラムを適用すると、Windows Server 2025でクイックマシンリカバリー(QMR)を利用できるようになったと発表しました。
クイックマシンリカバリー(QMR)を使えば、IT管理者は対象システムに物理的にアクセスしなくても、Windows Updateを通じた的を絞った修正で深刻な起動障害を解消できます。
有効にしておくと、設定変更や新しいドライバーが原因でWindows 11が起動に失敗した場合、Windows回復環境(WinRE)で起動し、QMRツールが立ち上がります。その後、クラッシュデータをMicrosoftに送信します。Microsoftは設定の調整や問題のあるドライバー・更新プログラムの削除によって、遠隔から問題を修正できます。
Microsoftはメッセージセンターの更新情報で、「2026年10月のセキュリティ更新プログラムにより、クイックマシンリカバリーはWindows Server 2025にも拡大します」と説明しています。
「クイックマシンリカバリーは、広範囲で起動の問題が発生しているデバイスの復旧を支援するために設計されています。Windows回復環境(WinRE)からWindows Updateを検索し、適用可能な修復を取得します」(同社)
Windows Server 2025では、クラウド修復機能は既定で無効になっています。クラウド経由の修復を取得して適用するには、管理者がグループポリシーで有効にする必要があります。設定場所は、[コンピューターの構成] > [管理用テンプレート] > [システム] > [クイックマシンリカバリー]です。
ローカルで設定する場合は、管理者権限で対象サーバーにサインインし、ローカルグループポリシーエディターを使います。ドメイン環境では、Windows Serverまたは管理用コンピューター上のグループポリシー管理を利用できます。ただし、GPOを編集し、対象の組織単位(OU)にリンクするための権限も必要です。
グループポリシーでQMRを無効にするには、「Enable Cloud Remediation」を明示的にオフにしてクラウド経由の修復を防ぎ、「Enable Auto Remediation」も無効にしてローカル修復パッケージの自動適用を止める必要があります。
手順は次のとおりです。
- 対象のWindows Server 2025コンピューターを管理するローカルポリシーまたはドメインGPOを開きます。
- Computer Configuration > Administrative Templates > System > Quick Machine Recoveryに移動します。
- Enable Cloud Remediationを開き、Disabledを選択して、Apply、OKの順に選択します。
- Enable Auto Remediationを開き、Disabledを選択して、Apply、OKの順に選択します。
- (任意)有効な設定を確認します。
Microsoftがクイックマシンリカバリーを発表したのは2024年11月です。Ignite 2024で打ち出したWindows Resiliency Initiativeの一環でした。背景には、2024年7月の大規模障害があります。CrowdStrike Falconの不具合のある更新により、数百万台のWindowsデバイスが起動不能になりました。
同機能は2025年3月下旬にテストを開始し、Betaチャネルの Windows Insiderに提供しました。11月には、高速化版のテストも始めています。新版は複数の解決策を順に試すのではなく、1回のスキャンで起動に問題のあるシステムを修正します。