米国と英国は、投資詐欺やロマンス詐欺を通じて数十億ドルを騙し取っているスキャムセンター(scam center)を摘発するための取り組みで協力することになりました。
木曜日に署名された覚書(MOU)の中で、米司法省の当局者らは、スキャムセンターの背後にいる犯罪組織について、並行して捜査を進めるとともに情報を共有することで合意しました。こうしたスキャムセンターの多くは東南アジアに拠点を置いています。
ジャニーン・フェリス・ピロ(Jeanine Ferris Pirro)連邦検事は木曜日、英国家犯罪対策庁(National Crime Agency)および英検察局の幹部らと面会し、覚書に署名しました。ピロ氏は、詐欺拠点を運営する中国系犯罪組織を「無力化する」ことが目標だと述べました。
覚書の一環として、両国は「共通の関心事項である個別の事案をどの管轄で取り扱うかを協議し、この脅威に関する事案全般について、相互に成果が得られるよう優先的に対応する」としています。
米司法省は、「英国側と米国側の両当局はすでに重複する重要な事案を特定しており、民間企業のパートナーとともに、10月上旬に英国家犯罪対策庁がロンドンで主催する対面形式の摘発イベントで協力することで合意した」と述べています。
この取り組みを主導しているのは、サイバー詐欺への対応に向けて米国の法執行機関の連携を図るため11月に発足したスキャムセンター特別対策部隊(Scam Center Strike Force)です。FBIによれば、同局に報告された被害総額のうち約85%をサイバー詐欺が占めているといいます。昨年、米国民はサイバー詐欺により120億ドル以上を騙し取られましたが、多くの被害者が被害を報告していないことを踏まえると、実際の被害額はこれをはるかに上回るとみられています。
これらの詐欺は主に、ミャンマー、カンボジア、ラオスをはじめとする国々の拠点施設に収容された人身取引の被害者らによって行われています。中国系犯罪組織は、買収された現地当局者の協力を得てこれらの拠点を運営しています。
スキャムセンター特別対策部隊を率いるカレン・サイファート(Karen Seifert)連邦検事補は、3月に議会で証言し、同部隊には検察官やFBI、内国歳入庁(IRS)、米郵政監察局の捜査官など150人以上の人員が所属していると説明しました。
この取り組みのこれまでの最大の成果は、詐欺で得た数十億ドルを資金洗浄するために使われていた中国系のフロント企業、プリンス・グループ(Prince Group)の摘発でした。米国と英国の当局はプリンス・グループに制裁を科し、米司法省は同社の最高経営責任者(CEO)であるチェン・ジー(Chen Zhi)氏に関連するビットコインのうち約150億ドル相当を押収しました。
翻訳元: https://therecord.media/scam-compounds-coordination-us-uk-memorandum