Sophosの調査によると、MSP企業が抱える顧客の平均46%が、CISO(最高情報セキュリティ責任者)としての役割をMSPに求めているといいます。こうした業務を担うMSPの多くは、コンプライアンス関連サービスを一式そろえた状態ではなく提供しており、複数のツールに作業を分散させているケースも少なくありません。

多くのプロバイダーは、こうした業務が今後さらに拡大すると見込んでいます。多くの顧客企業にとって、MSPは事実上、最も身近なセキュリティ責任者的存在となっています。
コンプライアンス提供内容の多くは部分的
ほぼすべてのプロバイダーが、何らかの形でコンプライアンス業務を手がけています。また、プロバイダー側の推計では、コンプライアンス要件が顧客のセキュリティ関連の購買判断のおよそ半数に影響を与えているといいます。Sophosは、適用される規制の特定から顧客のコンプライアンスプログラム全体の管理まで、7つのサービス項目を対象に調査を実施しました。その結果、大半のプロバイダーはこのうち4〜6項目を提供していることが分かりました。
全プロバイダーの半数以上が、顧客のコンプライアンスプログラム全体を管理していると回答した一方、そのうち残り6項目すべてを提供しているのは約10社に1社にとどまりました。Sophosは、こうした「管理」の一部は、顧客自身や外部の専門家が実施する作業を取りまとめているだけの場合もあり得ると指摘しています。
それでもプロバイダー側は、この業務への手応えを感じているようです。95%が「多数の顧客にまたがってコンプライアンス状況を把握できる自信がある」と回答しており、そのうち3分の1は「完全に自信がある」と答えています。
レポート作成には依然として手作業が必要
10社中9社近くがこの業務にソフトウェアを利用していますが、単一のツールに頼るケースよりも、複数のツールを併用しているケースの方が多く見られます。Sophosによれば、こうしたツールの多くは一元的なレポーティングプラットフォームと連携できないため、担当者がデータを手作業で統合せざるを得ない状況になっているといいます。
この負担が最も顕著に表れるのが、セキュリティ態勢レポートの作成です。これは、顧客企業に自社のセキュリティ状況と改善すべき点を伝えるための要約資料です。こうしたレポートを完全に自動化されたプロセスで作成しているプロバイダーは、およそ3分の1にとどまります。より多くを占める55%は、作業の一部を自動化しつつも、依然として手作業を残している状況です。
プロバイダー側は、統合された単一のプラットフォームがあれば状況は改善すると考えています。平均すると、セキュリティ態勢管理、コンプライアンス管理、レポーティングに費やす時間をおよそ半分に削減できると見込んでいます。すでにコンプライアンスプログラムを全面的に提供しているプロバイダーは、そうした計画のないプロバイダーに比べて、より大きな削減効果を期待していました。ただし、これらの数値はあくまで仮想的なシステムを想定した推測値である点には注意が必要です。なお、本調査の費用を負担したSophosは、Sophos Fusionシステムを通じて提供するCISO Advantageという、まさにこの分野を狙ったサービスを販売しています。
「MSPには、顧客にとって欠かせない戦略的パートナーへと進化するチャンスがありますが、その役割を拡大するには、より統合された運用モデルが必要です」と、SophosのVP兼チーフエバンジェリストを務めるScott Barlow氏は述べています。「セキュリティ態勢管理、コンプライアンス管理、レポーティングを一つに統合することで、MSPは情報を手作業でまとめる時間を減らし、顧客のリスク低減やレジリエンス強化、的確なサイバーセキュリティ上の意思決定を支援する時間をより多く確保できるようになります」。
翻訳元: https://www.helpnetsecurity.com/2026/09/16/msp-ciso-services-compliance/