Microsoftは、2026年9月のセキュリティ更新プログラムKB5002914をインストールした一部のExcelユーザーでコピー&ペーストが失敗する既知の問題を修正しました。
これは、KB5002914によってExcelのコピー&ペースト、オートフィル、数式のドラッグ操作が機能しなくなるという顧客からの報告がMicrosoft Q&AフォーラムやRedditで相次いだことを受けたものです。
Microsoftは今週これらの問題を確認し、コードのリグレッション(退行)が原因であると説明した上で、次のように述べています。「ユーザーがコンテンツを貼り付けようとしても、コピー元が選択されたままで、貼り付け先には変化がありません。この問題が発生しても、ビープ音やエラーメッセージなど、失敗を示す表示はユーザーに一切通知されません」
ただし、このバグはExcel OnlineならびにExcel 2024、2021、2019、2016に影響しているものの、Microsoftが公開した修正プログラムはExcel 2016ユーザーの問題のみを解決するものとなっています。
Microsoftは、KB5002655がコピー&ペーストのショートカットに関するバグを修正するかどうかBleepingComputerが確認を求めた際、次のように回答しました。「私たちはこの問題を緩和するため更新プログラムKB5002655をリリースしました。条件付き書式の影響を受ける一部のユーザーシナリオを認識しており、お客様には当社のガイダンスに従っていただくことを推奨します」
水曜日に公開されたサポート文書では次のように述べられています。「この更新プログラムは、特定の貼り付け操作がエラー表示なしに失敗するというKB5002914の既知の問題を修正します」
さらにMicrosoftは、今回の修正はMicrosoft Installer(.msi)ベース版のOffice 2016のバグにのみ対応するものであり、Microsoft Office 365 Homeのような Office 2016 Click-to-Run版には適用されないと付け加えています。
すべての影響を受けるExcelバージョンに対する恒久的な解決策が提供されるまでの間、Microsoftは影響を受けるユーザーに対し「形式を選択して貼り付け」オプションの利用を推奨しています。
この方法を使うには、「ホーム」タブを開いた後、「貼り付け」のドロップダウンから「形式を選択して貼り付け」を選択するか、キーボードショートカットCtrl+Alt+Vを使って、数式、数式と数値の書式、値、値と数値の書式、リンクの貼り付けのいずれかを選んで貼り付けます。

影響を受けたExcelユーザーからは、KB5002914のセキュリティ更新プログラムをアンインストールすることでも、影響を受けたシステムでコピー&ペースト機能が復旧するとの報告が寄せられています。
ただし、この更新プログラムをアンインストールすると、リモートコード実行や情報漏えいの脆弱性に対する多数の修正パッチも同時に取り除かれてしまう点に注意が必要です。
アンインストールするには、「管理者として実行」オプションでコマンドプロンプトウィンドウを開き、お使いのOfficeバージョンに応じて以下のいずれかのコマンドを実行します。
Office 2016:
"C:\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\OFFICE16\Oarpmany.exe" /removereleaseinpatch "{90160000-0012-0000-1000-0000000FF1CE}" "{27882596-A8ED-4382-9C71-6CD2DD19F732}" "1033" "0"
Office 2019:
"C:\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\ClickToRun\OfficeC2RClient.exe" /update user updatetoversion=16.0.10417.20197
Office 2021 & 2024:
"C:\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\ClickToRun\OfficeC2RClient.exe" /update user updatetoversion=16.0.20326.20132
Microsoftは6月にも、Windows 365ユーザーがOfficeスイートをダウンロード・インストールできなくなる別の問題や、Office for the webユーザーがExcelやPowerPointのファイルを開けなくなる問題に対処していました。
その1か月後には、最新のWindowsシステム上でサードパーティ製アプリケーションがWord、Excel、PowerPoint、AccessといったMicrosoft Officeアプリを起動できなくなったり、文書ファイルを開けなくなったりする問題も修正しています。