DSPM、AI、ツール集約でデータセキュリティを刷新する

今日の現実は、明日のリスクです。ドキュメント、メール、メッセージ、画像、ログ、AIが生成したコンテンツといった非構造化データは、爆発的に増え続け、企業が依存するあらゆる環境に拡散しています。いまや非構造化データは、企業が作成・保管するデータの大半を占めており、最も機微な情報も含まれています。 

構造化データと異なり、非構造化データは広範囲に分散し、絶えず変化するため、体系的な分類や管理が困難です。その結果、機微な情報が本来あるべきでない場所に置かれることが頻繁に起きています。たとえば、必要以上に広く共有されたり、十分な制御のないクラウドプラットフォームに保管されたり、設定ミスで意図せず露出したりするケースです。日常的なデータの散在が、従来のセキュリティモデルでは管理しきれない「露出ギャップ」へと急速に拡大しています。 

攻撃者もこの変化を理解しています。狙いはもはやデータベースだけではありません。機微なコンテンツやビジネスロジック、個人データの保護が手薄なドキュメント、ファイル共有、受信トレイ、コラボレーションプラットフォームを標的にしています。露出した資産は、恐喝、詐欺、認証情報の悪用、長期的な侵入に利用されるおそれがあります。 

CSAレポートを読む:The Rise in Unstructured Data and AI Security Risks 

現在、企業の機微データは、ガバナンスの及ばない高リスクなコンテンツ(いわゆる「トキシック」データ)と、ファイル共有やプラットフォーム上でますます混在しています。これは重大な露出を生み、自動化やAIがそれを意図せず増幅させるおそれがあります。 

機微データや規制対象データ(PII、PHI、PCI、輸出管理対象データなど)が露出したり、誤って分類されたり、定められた基準を超えて管理不能になったりすると、情報漏えい対応プロトコルが発動します。これは局所的な技術問題にとどまらず、時間を要する全社レベルのインシデントとなります。 

AIは加速装置であると同時に、リスクの増幅装置でもある 

AIはいまや、効果を倍増させる力であると同時に、リスクを増幅する存在でもあります。その価値は、土台の強固さにかかっています。AIは検知や自動化の向上を約束しますが、基本的な可視性とスキャンのないまま導入すれば、既存の死角を拡大しかねません。 

レポートが強調するように、AIが既存の露出を拡大させるのではなくデータ保護を強化できるよう、組織はまずこれらの基盤となる柱に取り組む必要があります。 

組織は、AIを非構造化データに対する今後最大級の脅威(47%)と見る一方で、中核的なセキュリティ能力(40%)とも位置づけています。多くの回答者が検知、分類、自動化にAIを活用する予定だと答えましたが、基盤面の不備は残っています。リアルタイムのスキャン機能を備えていると回答した組織はわずか9%で、23%はそもそもスキャンができません。AIがセキュリティ成果を高めるどころか、既存の死角を拡大しかねないとの懸念が高まっています。 

AIシステムが不完全なデータに基づいて動作すると、ビジネスリスクは高まります。組織の対応が追いつかない速さで、データの露出、誤分類、不正アクセスが進む可能性があります。不完全なインベントリと遅れた検知の上にAIを導入すれば、死角は拡大するだけです。AIが価値を発揮するのは、データの検出、分類、ガバナンスが強固な場合に限られます。 

将来を見据えたデータセキュリティ戦略のための3つの鍵

1. 統合機能と包括的な暗号化でDSPMの効果を高める 

組織は、より包括的で全体的なセキュリティ戦略を採用しなければなりません。データセキュリティ態勢管理(DSPM)は、幅広いアプローチの土台として、最初の一歩に適しています。高度な分析、暗号化、アクセス管理、イベントレポート、インシデント対応といった同様に不可欠な機能をDSPMに統合すれば、データをより効果的に保護できます。 

Omdiaの意思決定者調査は、DSPMの一環として暗号化が必須のツールであると強調しています。暗号化はほとんどの規制で義務づけられており、健全なデータセキュリティ対策に欠かせないベストプラクティスです。オンプレミスのデータを暗号化している組織は大半を占めますが、データの大規模なクラウド移行によって、新たなギャップが生まれ、拡大しています。 

Omdiaの調査結果によると、クラウド上のデータの47%は保護措置が必要な「機微」データと見なされています。ところが、回答者のクラウドデータ暗号化率は危険なほど低く、クラウドデータの80%以上を暗号化していると答えた企業は10%未満でした。組織は、クラウドベースのデータの暗号化を標準的かつ継続的なベストプラクティスとして採用する必要があります。 

2. プラットフォームベースのアプローチで、統合へと向かう強い流れを取り込む 

サイバー脅威が激化する現在、急いで調達した、あるいは社内で開発した場当たり的なセキュリティ対策は、問題を招きかねません。こうした手法は脆弱性を増やし、管理コストを押し上げ、真の脅威の見極めを難しくします。 

複雑さを減らし、運用を効率化し、単一のインターフェースを実現する必要性から、組織はデータを中心に据えた、統合型のプラットフォームベースのセキュリティアプローチを求めています。統合セキュリティプラットフォームは、クラウド、SaaS、オンプレミスの各環境にわたるデータセキュリティを管理します。さらに、セキュリティ管理を一元化し、データ資産全体と組織全体のセキュリティを単一のビューで把握できるようにして、組織のデータセキュリティ態勢を効率化・改善します。 

Omdiaの意思決定者調査によると、データセキュリティは主要分野の一つとして浮上しており、回答者の59%が近い将来、統合セキュリティプラットフォームの導入を計画しています。残る41%も、将来の戦略の一環としてプラットフォームベースのアプローチを排除していません。 

Omdiaは、組織が包括的なプラットフォームに統合が含まれていることを確認すべきだと強調しています。統合プラットフォームとは、単体製品の寄せ集めではありません。単一のデータセキュリティプラットフォームの中で、連携して機能するコンポーネントの集合体です。 

3. 適切なガードレールを設けたうえでAIを活用し、負荷を減らして脅威を検知する 

非構造化データは急増しています。IDCの推定では、2025年までに全データの80%、175ゼタバイト(175の後にゼロが21個)に達するとされています。こうした状況では、負荷を減らして検知を高めるために、自動化とAI/ML機能の活用が不可欠です。これらのツールは、増え続けるデータ量と複雑化するデータ環境を管理するうえで欠かせません。 

たとえば、AI/MLツールで個人によるデータアクセスと利用状況をリアルタイムに常時監視すれば、運用を効率化し、脅威の検知、対応、セキュリティ分析とインサイトを改善できます。その結果、リスクの特定と軽減の効果が高まります。さらにOmdiaは、「AI駆動の分析は、潜在的なセキュリティインシデントを発生前に予測でき、DSPMを補完する先手の保護レイヤーとなる」と述べています。 

同時に、生成AIの急速な台頭と普及は、新たな要件をもたらしています。組織は、制御や制限といった適切なガードレールを導入しなければなりません。Omdiaは、根本的に「重要な事業上の知的財産や機微な個人識別情報を、生成AIの領域にさらしてはならない」と指摘しています。 

Omdiaの調査が示すデータセキュリティの現状は、業種や規模を問わずあらゆる組織への緊急の行動喚起です。急速に拡大し、姿を変え続けるサイバー犯罪の脅威や影響から逃れられる組織はありません。上記3つの分野に注力することで、組織はデータセキュリティ態勢を強化できます。これらが、将来を見据えたデータセキュリティアプローチの鍵です。 

翻訳元: https://www.cybersecuritydive.com/spons/modernizing-data-security-with-dspm-ai-and-fewer-tools/831578/

本記事は cybersecuritydive.com の記事を翻訳・要約したものです。