暗号資産ウォレットメーカーのLedgerは火曜日、東南アジアの販売業者CryptoBilis経由で販売されたデバイスに、ユーザーのリカバリーフレーズを盗み取る隠しハードウェアインプラントが仕込まれており、攻撃者に資金を奪われる被害が出たと発表しました。
パリに本社を置く同社は、ソーシャルメディアへの一連の投稿で、セキュリティ研究チームが調査した結果、被害を受けたデバイスには画面に表示されるデータを読み取るインプラントが組み込まれていたことが判明したと説明しています。
このインプラントは、セットアップ中にユーザーの24単語のリカバリーフレーズを検知し、内蔵のeSIMを使ったLTE接続で外部へ送信します。正体不明の攻撃者はこのフレーズを使って、ユーザーの資金にアクセスしました。
資金が流出したのは先週、10月9日のことです。Ledgerは、被害総額はまだ確認できていないとして、憶測を避けるよう呼びかけています。
同社は次のように述べています。「CryptoBilisからLedgerのサイナーを購入し、まだセットアップしていない場合は、セットアップせずにLedgerサポートへご連絡ください。すでにセットアップした場合は、新しいリカバリーフレーズを設定した新しいサイナーへ、速やかに資産を移してください」
さらに声明では、「CryptoBilisから購入したサイナーには、いかなるリカバリーフレーズも入力・復元しないでください」とも付け加えています。
Ledgerによると、確認された盗難被害はいずれも、主に東南アジア域内で報告されたもので、CryptoBilis経由で販売されたデバイスが関係しています。一方で同社は、「他のサイナーや他の地域でのインプラントに関する報告についても調査している」としています。
CryptoBilisは自社サイトの告知でLedgerの警告にリンクし、「Ledgerによる調査が行われている間、Ledgerデバイスの販売と出荷をすべて停止している」と説明しました。また、「Ledgerの調査に全面的に協力している」としています。
Ledgerは影響を受けたモデルを明らかにしていません。ただし、このインプラントは主要なセキュリティ機能の一つであるセキュアエレメントには手を加えないため、改ざんされたデバイスでも同社の真正性チェックを通過する可能性があると警告しています。
LedgerはCryptoBilisの顧客に対し、未使用のデバイスを有効化しないよう求めました。すでに使用している場合は、新しいリカバリーフレーズを設定した新しいウォレットへ、速やかに資金を移すよう勧めています。
被害者は、影響を受けたデバイスを開封したり発送したりする前に、同社と地元の法執行機関に連絡する必要があるとしています。また、「影響を受けたデバイスの数は限られている」との見方を示しました。
翻訳元: https://therecord.media/ledger-cryptocurrency-wallet-implant-theft