Kali Linux 2026.3がカーネル7.1.5を搭載、TicWatch Pro 3でウォードライビングに対応

Kali Linuxチームはバージョン2026.3を公開しました。今回、公式イメージをすべて生成するために使っている公開ビルドスクリプトを全面的に見直しています。刷新したスクリプトは、機能もコマンドライン引数も従来と同じで、可能な限りレイアウトも維持しています。ただし、旧スクリプトを前提に作ったパイプラインは、修正が必要になる場合があります。

ビルドをコンテナ内で実行可能に

刷新した各スクリプトには、build-in-container.shが付属します。このスクリプトは、DockerとPodmanのどちらを使っているかを判別し、ビルド用コンテナを作成して、その内部でビルドを実行します。これにより、ビルドに必要な依存パッケージをホスト環境に入れずに済みます。チームは、Debian系システムでのビルドに関するドキュメントも改善しました。

ビルドの流れは、kali-installerスクリプトを見るとわかります。aptが使えるマシンで、GitLabからリポジトリをクローンし、ビルド用パッケージ6つ(simple-cdd、debian-cd、cpio、mtools、dosfstools、xorriso)をインストールして、sudo ./build.shを実行します。デフォルトでは、AMD64向けのkali-rolling ISOが生成されます。フラグを使えば、ホスト名の変更やパッケージの追加ができます。ブランチ、バリアント、アーキテクチャの切り替えも可能で、たとえば–branch kali-dev –variant netinst –arch arm64のように指定します。次はビルドの自動化で、その後にさまざまな構成やカスタマイズの例が続きます。

カーネル、デスクトップ、ツール

今回のリリースには126件のパッケージ更新が含まれ、Kaliカーネルは6.19から7.1.5へと大きく更新されました。KDE Plasma 6.7では、画面ごとに仮想デスクトップを設定できるようになりました。マルチモニター環境で、ターミナル、Burp、ドキュメントを分けて表示したいときに、すべてのディスプレイを切り替えずに済むため便利です。また、ネットワーク接続の複製にも対応しました。

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ネットワークリポジトリには、6つのツールが加わりました。XSSスキャナーのdalfox、クローラーのkatana、渡されたURLのクエリ文字列の値を置き換えるqsreplace、ポートスキャナーのrustscan、ソフトウェア無線のフロントエンドであるsdrangel、SMB共有から認証情報や機密データをスキャンするsnaffler-ngです。

NetHunterがスマートウォッチに対応

Kali NetHunterが、スマートウォッチのTicWatch Pro 3でのウォードライビング(移動しながら無線ネットワークを探す行為)に対応しました。Qazy Anwar氏がlibnexmonkaliライブラリを更新し、ウォッチ内蔵のモニターモードが、aircrack-ngスイートやkismetなどのchrootツールで動作するようになりました。Kali chrootへのNFCアクセスにより、外付けアダプターなしでMifare Classicカードの読み取り、複製、編集が可能です。KernelSUにも対応しました。

WearHunterは、スマートフォンからADB経由(Wi-FiまたはBluetooth)でNetHunterウォッチを操作するツールで、現時点では実験的な位置づけです。新たに9つのカーネルが加わり、LineageOS 22.2を搭載したGoogle PixelからSony Xperia 10 Vまで、幅広い端末をカバーします。

翻訳元: https://www.helpnetsecurity.com/2026/10/26/kali-linux-2026-3-released/

本記事は helpnetsecurity.com の記事を翻訳・要約したものです。