小規模な医療機関や地方の医療機関は、米国の重要インフラ組織の中でも特に脆弱な部類に入ります。
小規模な医療機関や地方の医療機関は、米国の重要インフラ組織の中でも特に脆弱な部類に入ります。
米政府は、新たなパイロットプログラムの一環として、地方の病院をサイバーセキュリティの脅威から守る支援に乗り出します。この取り組みは、医療インフラ全体を国内でどう守るかについての教訓を生み出す可能性があります。
ホワイトハウスの国家サイバー長官室(ONCD)と保健福祉省(HHS)は月曜日、「Project Lifeline 250」を開始しました。6カ月間のこのプログラムでは、テクノロジー企業やセキュリティ企業が、地方の病院に無償でハードウェアとサービスを提供します。参加企業にはCisco、Cyera、Microsoft、Trellix、Zscalerなどが名を連ねています。各社は病院の基本的な防御を強化し、障害時に備えたバックアップ用ハードディスクを提供するほか、安全でない旧来の技術を特定して置き換える作業も支援します。
国家サイバー長官のショーン・ケアンクロス(Sean Cairncross)氏は声明で、トランプ政権は「施設や技術の強化・近代化と、質の高い医療サービスを全米の地方コミュニティに届ける革新的なケアモデルの展開に取り組んでいます」と述べました。
プログラムはサウスカロライナ州で始まります。ONCDとHHSは、同州法執行局(SLED)の重要インフラ向けサイバーセキュリティ施策と連携し、病院向けの無償サービスを手配します。
「サイバー脅威は国の安全保障にとってますます大きな課題となっており、地域社会が頼るシステムを守るために警戒を怠ってはなりません」。サウスカロライナ州のヘンリー・マクマスター知事(共和党)は、声明でこう述べました。
医療機関、とりわけ地方の施設は、深刻なサイバー脅威にさらされています。病院は、医療機器やソフトウェアの長大なサプライチェーンに依存しています。こうした製品は頻繁に標的となる一方で、セキュリティ担当者からは概ね見過ごされがちです。セキュリティ対策が脆弱で、機微なデータを大量に抱えていることから、病院は攻撃者にとって格好の標的となっています。攻撃者はここ数年、この業界を不釣り合いなほど集中的に狙っています。
HHSの高官クリス・クロンプ(Chris Klomp)氏は、サウスカロライナ州ニューベリーのニューベリー・ヘルスで開かれた月曜日の発表イベントで、平均的な病院のネットワークには、インターネットに公開されたデバイスが2万6,000台以上あると述べました。病院が直面するリスクの大きさと、対処の難しさを浮き彫りにする数字です。
Project Lifeline 250は、重要インフラ事業者を無償のセキュリティ支援につなぐ、ONCD主導の2件目のプログラムです。ケアンクロス氏は8月、水道事業者を対象とするProject Watershed 250を、最初の参加州であるテキサス州の当局者とともに発表しています。
Project Lifeline 250に参加する企業の一部は、提供予定のサービスの概要を明らかにしました。データとIDのプラットフォームを手がけるCyeraは、病院のデータベースの棚卸しを支援し、どの機微なシステムを保護すべきか把握できるようにするとしています。セキュリティ企業のTrellixは、エージェント型AIを活用した脅威検知・対応サービスを提供する方針です。
ケアンクロス氏は3月、インフラセキュリティ向けパイロットプログラムの構想を初めて発表しており、例としてテキサス州の水道分野とサウスダコタ州の牛肉産業を挙げていました。