欧州の複数の国にあるスーパーマーケットで、冷蔵設備を狙った新たなサイバー攻撃が相次ぎ、当局が調査を進めています。
ハッカーは、大手食料品チェーンがインターネット上に公開していた数十台の冷蔵機器にアクセスし、制御設定を霜取りモードに変更しました。10月にはフランスの数百店のスーパーマーケットでも同様のインシデントが発生しており、今回の攻撃はその流れをくむものです。
欧州委員会の報道官によると、同委員会は各国当局と直接連絡を取り合っており、火曜日にEU機関間タスクフォースの会合を招集しました。会合には、域内の法執行機関やサイバーセキュリティ機関も参加する予定です。
「こうしたインシデントは、サイバー攻撃が重要なサービスを混乱させ、企業に影響を及ぼし、人々の日常生活に現実の被害をもたらし得ることを、あらためて示しています」。EUの報道官はCybersecurity Diveにこう語りました。
米軍施設でも障害
米軍当局は10月、米軍の売店(コミッサリー)で発生した一連の冷蔵設備の障害について、フランスの法執行機関と連携して調査していることを明らかにしました。米軍施設では8月、少なくとも6台の冷蔵システムが原因不明の障害に見舞われました。
陸軍犯罪捜査司令部(CID)の報道官はCybersecurity Diveに対し、同司令部が国防コミッサリー局および国防犯罪捜査局と協力し、障害の原因を究明していると述べました。
今回の攻撃は、欧州の複数の国にまたがる大手スーパーマーケットチェーンに影響を及ぼしました。
スウェーデンのICAは、サイバー攻撃の疑いにより、23店舗で冷蔵・冷凍設備に影響が出たと説明しています。外部事業者が提供する制御システムが関わっていました。
「影響を受けた店舗はいずれも、ICAが一元管理する店舗ネットワークの外に機器を接続していました」。同社の報道官はCybersecurity Diveにメールでこう伝えました。8店舗では冷蔵・冷凍商品の廃棄を余儀なくされ、残る店舗への影響は比較的限定的だったということです。
同社によると、中核のITシステムに攻撃の影響はありません。ICAは被害を受けた店舗に対し、物流、ITセキュリティ、食品安全に関する支援を提供しています。
フィンランドのKeskoは、傘下のKグループの一部店舗で、冷蔵設備に「温度の異常を検知した」と報道官を通じて認めました。同社によると、障害は広範囲には及んでおらず、1,100店舗のうち影響を受けたのは「ごく少数」にとどまります。
「原因はなお調査中で、ネットワークを介した妨害の可能性も排除できていません」。報道官はCybersecurity Diveにこう語りました。
Ahold Delhaizeは、月曜日に数十店舗の冷蔵設備に影響するインシデントを検知したと明らかにしました。同社によると、その後は通常の運営に戻っています。
「配送は予定どおり進んでおり、Delhaizeの各店舗は再び通常どおり営業しています」。報道官はCybersecurity Diveにこう述べました。
ベルギーの食料品小売大手Colruyt Groupは、同社のSpar5店舗で冷蔵設備に影響が出たことを確認しました。
「これらの店舗は、独自の冷蔵システムを持つ独立事業者が運営しています。複数のサプライヤーの製品で問題が起きています」。報道官はCybersecurity Diveにこう説明しました。
リスクを抱える機器
Clarotyの研究者は8月のレポートで、Danfoss製冷蔵コントローラーに重大な脆弱性があると警告していました。制御システム(OT)を専門とする同社の研究者は、Danfoss AK-SM 800Aに認証回避の脆弱性があり、攻撃者が通常のパスワード要件を回避してリモートコード実行に至れることを突き止めました。
これらの脆弱性はCVE-2025-41450およびCVE-2025-41451として追跡されています。研究者は2025年にDanfossへ脆弱性を通知し、協調的開示の合意に基づいて2026年8月まで公表を待ちました。同社が脆弱性を緩和し、顧客に通知する時間を確保するためです。
「欧州の冷蔵システムに対するこの第2波の攻撃は、拡大する傾向を浮き彫りにしています。脅威アクターは、重要なサービスに広範かつ影響の大きい混乱を引き起こすことを、ますます狙うようになっています」。ClarotyのCTO、Amir Preminger氏はこう指摘しました。
数千台の冷蔵コントローラーがインターネット上に公開されており、ハッキングされる危険があると、研究者は指摘しています。月曜日のCensysのレポートによると、世界で約1,000台のDanfoss StoreViewシステムが公開された状態にあります。
Copelandは以前Cybersecurity Diveに対し、過去の攻撃の一部には、すでにサポートが終了したxweb機器が関与していた可能性があると述べていました。