本番稼働中のエージェント型AIプロジェクト、大半がデータ問題で停滞

企業各社はAIエージェントをリアルタイムのデータフィードに接続し、ITオペレーションからソフトウェア開発まで、かつては人間のレビューが必要だった業務を担わせています。Confluentが毎年発行するData Streaming Reportによると、本番環境でこれを実施している組織の割合は2026年に32パーセントに達し、前年の29パーセントから上昇しました。同調査は14カ国のITリーダー4,625人を対象としています。

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エージェント型AI導入の障壁——ガバナンスとデータ品質が最大の課題

ITリーダーたちは、エージェント型AIのスケール展開を試みる際に繰り返し直面する問題群を指摘しています。スキル不足と組織的な対応力の欠如が69パーセントで首位を占め、LLMの信頼性と非決定性への懸念が68パーセントで続きます。データインフラとデータ品質の問題は66パーセント、ガバナンス・リスク・コンプライアンスに関する問題は65パーセントとなっており、これら4項目は僅差で並んでいます。いずれも技術的な課題であると同時に、セキュリティと整合性に関わる課題でもあります。

こうした歪みは上流段階でも顕在化しています。多くの組織ではリアルタイムでデータを処理するためのインフラがいまだ整っておらず、その差は過去1年間でさらに広がりました。データの出所、鮮度、信頼性に対する不確かさは依然として広く蔓延しています。

自律型エージェントは受け取ったデータをそのまま基に行動します。これがセキュリティ上の懸念となる理由です。出所が曖昧で鮮度も疑わしいデータを受け取った場合、誰も検証していないデータに基づいてエージェントが実際の行動を起こしてしまいます。

停滞・中断プロジェクトが示すデータ問題のコスト

その影響は最も導入が進んでいる組織において顕著に現れています。エージェント型AIを本番環境で稼働させている組織のうち、77パーセントがこれらの課題に起因するプロジェクトの停滞を報告しています。また、本番段階では61パーセントがプロジェクトの中断を問題として挙げています。1カ月から5カ月の遅延は珍しくなく、一部のプロジェクトは無期限に停止している状況です。基盤となるデータの信頼性問題は、直接的な業務コストへとつながっています。

セキュリティとガバナンスのデータソースへの前倒し

本レポートの中心テーマの一つが「シフトレフト」と呼ばれる手法です。これはデータ処理、ガバナンス、ポリシーの適用をデータの生成源に近い段階へと前倒しする考え方です。セキュリティの観点では、データの取り込み時点で検証・暗号化・アクセス制御を行うことで、その後の処理フロー全体にそれらの制御を継承させることを意味します。

調査結果は、こうしたアプローチへの関心の高まりを裏付けています。インラインのセキュリティ・ガバナンス適用機能はデータストリーミングプラットフォームに求める最重要機能として位置付けられており、43パーセントが「必須」と回答し、81パーセントが「大きなメリットまたは重大なメリットがある」と評価しています。シフトレフトへの本質的な対応についても同様の傾向が見られ、77パーセントが「必須または強く望ましい」と回答しています。

数千人のITリーダーに共通して浮かび上がる懸念は、追跡できないデータ、鮮度の低いデータ、そしてシステム横断で機能不全に陥るガバナンスの3点です。これらこそが、自律型エージェントが意思決定を行う環境そのものです。セキュリティチームが問うべき問いは自ずと定まります。データはどこで検証されるのか、誰がアクセスできるのか、出所はどのように記録されるのか、そして改ざんされたデータストリームに基づいてエージェントが行動した場合に何が起きるのか——。投資の数字は一方向を示していますが、リスクに対する問いへの答えはまだ出ていません。

翻訳元: https://www.helpnetsecurity.com/2026/06/18/report-agentic-ai-in-production/

ソース: helpnetsecurity.com