NETSCOUTは、Adaptive DDoS Protection(ADP)ソリューションを拡張し、サービスプロバイダーがアウトバウンドのDDoS攻撃トラフィックを自動的に検知・緩和できるようにしたと発表しました。攻撃対象からその発信元へと保護範囲を広げることで、NETSCOUTは通信事業者が、侵害された加入者デバイスによって自社ネットワークが混乱させられたり、高コストな帯域を消費されたり、インターネット上の顧客や組織が攻撃されたりする事態を防ぐ支援を行います。

家庭用ブロードバンドルーター、カメラなどのIoTデバイスは、テラビット級の攻撃を生成できるTurbo-Mirai系ボットネットによって、兵器化される事例がますます増えています。こうしたアウトバウンド攻撃は既に、世界各地のサービスプロバイダーにおいて、コストのかかるサービス停止、風評被害、顧客離れを引き起こしており、さらにピアリング関係にも損害を与え、通信費(トランジットコスト)の大幅な増加を招くリスクをもたらしています。
侵害されたデバイス群が生成する悪意あるトラフィックを、ネットワークから流出する前に検知・緩和することで、サービスプロバイダーは苦情対応やインフラコストを削減しつつ、自社のネットワークとサービスを保護できます。また、加入者の解約率や規制上のリスクを下げる効果も期待できます。
「高速ブロードバンド接続と脆弱なIoTデバイスの組み合わせは、新たなクラスの大規模DDoSボットネットによって兵器化されています」と、HardenStanceのプリンシパルアナリストであるPatrick Donegan氏は述べています。
「発信元側での緩和、いわゆる『攻撃抑制』は、この問題を解決するうえで欠かせない要素です。NETSCOUTのアプローチは、ATLAS Intelligence Feed(AIF)とASERTアナリストの知見に支えられており、サービスプロバイダーが影響の生じる前に攻撃を検知・阻止するために必要なツールを提供します。これにより、顧客とインターネット全体を、これまで見られたような大規模DDoS攻撃から守ることができます」
AIを活用した脅威インテリジェンスと自動検知・緩和機能を用いるNETSCOUTのADPソリューションは、既存のArbor SightlineおよびArbor Threat Mitigation Systemに追加される機能で、以下を実現します。
- 動的な検知、インテリジェントなリダイレクト、適応型緩和を通じて、進化を続ける攻撃を自動的に検知・緩和
- これらの機能をアウトバウンドトラフィックにも拡張し、強化・カスタマイズされた検知機能と、各ISPに合わせた包括的な脅威インテリジェンスを組み合わせ
- NETSCOUT独自のAI/ML技術によるDDoS検知を用いて、膨大な量のアウトバウンドインターネットトラフィックを解析し、正規のトラフィックに紛れて隠れようとする攻撃を発見
- インターネットトラフィック全体の約半分をカバーする、独自のグローバルなリアルタイムDDoS活動インテリジェンスを活用し、DDoS攻撃の迅速な検知・緩和と、原因となっている侵害デバイスの特定を実現
「私たちはDDoS防御の対象範囲を、攻撃対象から発信元へと拡張しています」と、NETSCOUTのセキュリティ部門CTOであるDarren Anstee氏は述べています。「インターネット規模の可視性を活用して顧客ごとに最適化された脅威インテリジェンスを導き出すことで、NETSCOUTは攻撃が発信元近くやターゲット側で問題を引き起こす前に、それを特定し、正確に抑制できます。この機能により、顧客はピアリング、トランジット、クラウド、カスタマーエッジにわたる、より包括的な防御を新たなレベルで実現できます」
今回の機能拡張は、NETSCOUTがグローバルな脅威可視性と実績あるADPソリューションを、サービスプロバイダーが直面する新たな課題に適用していることを示すものです。既に確立されているインバウンドDDoS向けのワークフローを、アウトバウンドおよびクロスバウンドの脅威にまで拡張することで、NETSCOUTは実績あるArbor SightlineおよびArbor TMSソリューションを通じて、通信事業者がネットワークの回復力、コスト管理、収益保護を向上させられるよう支援します。