現在、脅威インテリジェンスプログラムを運用するには、多くのプラットフォームが本来想定していた以上に多くのツール、ワークフロー、組織的な複雑さに対応する必要があります。インテリジェンスそのものはすでに存在しています。問題は、プラットフォームがチームの実際の使い方についていけているかどうかです。
EclecticIQ Intelligence Center 3.8は、その課題に応えるために設計されています。今回のリリースでは、Intelligence CenterをチームがすでにしているAIエージェントやワークフローと連携させ、組織的なコンテキストを管理するためのKeyword lists(キーワードリスト)を導入し、セキュリティやコンプライアンスを損なうことなくAIプロバイダーの選択肢を拡大しました。さらに、本番インフラとしての安定性、セキュリティ、信頼性を高める一連の改善も実施しています。
3.8の新機能
MCPサーバー:TIPをエージェント型AIの時代へ
セキュリティチームは、エンリッチメントやトリアージ、初期調査においてAI支援型のワークフローを活用する場面が増えています。しかし、そうしたワークフローの多くは同じ壁にぶつかります。それは、TIPにアクセスできないという問題です。コンテキストは手作業で取得するしかなく、結果としてAIが担うはずだったすべての工程に人間が介在することになってしまいます。
EclecticIQ MCPサーバーは、このボトルネックを解消します。AIツールのエコシステム全体で採用が進むオープンスタンダードであるModel Context Protocolをベースに構築されており、対応するあらゆるAIエージェントに対して、Intelligence Centerへの直接的かつ権限管理されたアクセスを提供します。エージェントはエンティティを検索したり、Web上のインテリジェンスでレコードをエンリッチしたり、STIXエンティティやリレーションシップを作成したり、共有ワークスペースに調査結果を反映させたりすることができ、これらはすべて既存のアクセス制御と監査ログの範囲内で行われます。チームがこれまで蓄積してきたインテリジェンスは、すでに活用しているAIワークフローの中で実際に使える形になります。
Keyword lists:組織のコンテキストを一元管理し、常に最新の状態に
成熟した脅威インテリジェンスプログラムであれば、いずれ必ず直面する問題があります。それは、組織のコンテキストが、異なる時期に異なる担当者によって構築された監視ルールや検索設定、インテリジェンス要件の中に散らばってしまうということです。環境が変化するにつれてカバレッジにずれが生じ、チームは何かを見落として初めてそれに気づくことも少なくありません。
Keyword listsを使えば、組織にとって何が重要かを一箇所で定義し、そのコンテキストを対応するすべてのワークフローに一貫して適用できます。リストが変更されると、そのリストを利用しているすべてのワークフローが自動的に更新されるため、ルールを一つずつ手作業でメンテナンスする手間をかけずに、監視カバレッジの正確性を維持できます。
セキュリティ部門のリーダーにとっては、これまで作成が難しかったもの、すなわち監視プログラムが本来保護すべき組織のコンテキストにどう対応しているかを示す、明確で監査可能な全体像を得られるというメリットもあります。
Amazon Bedrockのサポート:AWSファーストの組織にとってAI導入への近道
脅威インテリジェンスプラットフォームを支えるAIプロバイダーの選択は、単なるデフォルト設定ではなく、戦略的な意思決定です。バージョン3.8では、Intelligence Centerが対応するAIプロバイダーのラインナップにAmazon Bedrockが追加され、各チームは自社のセキュリティ体制やコンプライアンス要件、既存のクラウド戦略に最も適したインフラを柔軟に選択できるようになりました。すでにAWS環境で運用している組織にとっては、既存のガバナンス統制の外にデータを移動させることなく、すでに承認済みのインフラを通じてAI機能を利用できることを意味します。
カスタムエンティティと属性:自社のインテリジェンスモデルを完全に活用
Intelligence Center内でカスタムエンティティタイプを構築してきた組織は、自社特有の脅威状況をモデル化するという地道な作業をすでに行っています。バージョン3.8は、その投資をより広範囲で活かせるようにします。カスタムエンティティと属性は、AI機能、検索・調査ワークフロー、自動化ルール、データ保持ポリシーの全体で完全に機能するようになり、チームが構築してきたインテリジェンスモデルを、インテリジェンスライフサイクル全体を通じてプラットフォームの中核要素として扱えるようになりました。
プラットフォームの改善
バージョン3.8には、Intelligence Center全体にわたる安定性、セキュリティ、使いやすさ、運用効率に関する一連の改善が含まれています。中には、チームや利用規模の拡大に伴いプラットフォームの管理をしやすくする、刷新されたナビゲーションメニューも含まれます。これらは大きく取り上げられるような変更ではありませんが、プラットフォームを本番インフラとして運用する組織にとっては非常に重要な意味を持ちます。
重要なポイント
投資先を検討しているセキュリティ・インテリジェンス部門のリーダーにとって、脅威インテリジェンスが重要かどうかはもはや論点ではありません。問題は、現在利用しているプラットフォームが、プログラムの実際の運用ニーズに追いついていけるかどうかです。EclecticIQ Intelligence Center 3.8は、まさにこの問いを軸に設計されています。3.8にアップグレードしたチームは、以下のような効果を期待できます。
- インテリジェンスワークフロー全体での手作業の削減:AIエージェントをTIPに直接接続することで、エンリッチメント、エンティティ作成、調査といったタスクを、各工程での人手を介したやり取りなしに実行可能
- より一貫性のある監視カバレッジの維持:一元化されたKeyword listsにより、ルールごとの手作業メンテナンスなしに、すべてのワークフローで組織のコンテキストを正確に保つことが可能
- ベンダーの複雑さを増やすことなくAI導入を加速:すでにAWS環境で運用している組織にとって特に有効
- 既存のインテリジェンス投資からより多くの価値を引き出す:カスタムエンティティと属性が、AI、自動化、調査の各ワークフローで完全にサポートされるように
- より安定・安全なプラットフォームでの運用:Intelligence Centerを本番インフラとして利用するチームにとって、運用リスクを軽減する信頼性・セキュリティ面の改善を実施
実際に見てみる
3.8が自社のプログラムにとってどのような意味を持つのかを理解する一番の方法は、実際の自社のユースケースに照らして確認してみることです。デモを予約すると、実際にご覧いただけます。
翻訳元: https://blog.eclecticiq.com/intelligence-center-3.8