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ドイツ企業はサイバー攻撃やスパイ活動によって数十億ユーロ規模の損失を被っており、攻撃の首謀者を特定できないケースも増えています。これは、企業が事前に察知することが難しいセキュリティ上の問題を生み出しています。
Bitkomの推計によると、データ窃取、産業スパイ、破壊工作によってドイツ企業が被った損害は、算出方法にもよりますが約2110億ユーロから2708億ユーロ(2460億ドルから3157億ドル)に上るとされています。
同時に、こうしたインシデントの被害を受けた企業のうち37%が、少なくとも1件の攻撃について外国の情報機関の関与を特定できたと回答しており、この割合は前年の28%から大幅に上昇しています。
調査対象企業のうち67%が、実際にインシデントを経験したと回答した一方、残る29%は攻撃の標的にされた疑いはあるものの確証を得られなかったと回答しています。
国家に関連する攻撃者、組織犯罪集団、そしてAIを活用した攻撃手法が互いに重なり合うようになっていることで、攻撃の帰属特定はますます困難になっています。
ドイツのハッキング問題を示す数字
Bitkomの調査によると、ドイツ企業の96%が過去12カ月間にデータ窃取、産業スパイ活動、あるいは破壊工作を実際に経験したか、その疑いを持ったことがあると回答しました。これは前年の97%からわずかに低下した水準です。
しかし、この数字の裏にはより憂慮すべき変化が潜んでいます。攻撃を受けたことを確認できた企業の割合は87%から67%へと低下した一方、攻撃を受けた疑いはあるものの証明できなかった企業の割合は10%から29%へと急増しました。
同時に、自社がサイバー攻撃への備えが「非常に十分」だと考える企業はわずか43%にとどまり、前回調査の50%から低下しています。
一つ注目すべき改善点もあります。サイバー攻撃による被害の要因として最も一般的だったランサムウェアは、依然として首位を占めているものの、被害企業の割合は25%となり、前年の34%から低下しました。
ドイツ企業への攻撃の首謀者は誰か
組織犯罪は依然として攻撃元として特定された最大の割合を占めており、62%に上ります。外国の情報機関は37%で第2位となり、前年の28%から上昇しました。これは、企業が帰属を特定できた攻撃のうち、国家に関連する活動が占める割合が増加していることを示しています。
中国とロシアが依然として外国からの攻撃元として最も多く特定されている一方で、注視すべき新たな動きとしてイランが挙げられます。
少なくとも1件の攻撃をイランに帰属できたと回答した被害企業の割合は、4%から9%へと倍以上に増加しました。これにより、イランはBitkomの経済犯罪に関する評価の中で新たに存在感を増した攻撃者として位置づけられています。
イランは依然として中国やロシアに大きく水をあけられています。しかし、その急速な増加は無視できません。この増加は、ドイツ企業がサイバーインシデントに関連付ける外国発の攻撃元の中で、イランの存在感が高まりつつあることを示唆しているといえます。
攻撃者の手口に見られるAIの活用
Bitkomの調査結果は、AIの活用が拡大しつつあることを明らかにしています。もっとも、自社への攻撃にAIが使われたと確信していた企業は31%にとどまり、51%は疑いを持つにとどまっています。
その証拠として挙げられたのが、ロボコールとディープフェイクです。現時点で最も明確な証拠は、従来型の攻撃と比べればまだ相対的に少数にとどまっていますが、増加傾向にあります。
ドイツのハッキング被害事例が他国に与える教訓
ドイツの事例が示すのは、企業にとって最も困難なサイバー問題は、あらゆる攻撃を完全に阻止することではないという点です。むしろ重要なのは、攻撃が発生したことを察知し、誰が背後にいるのかを特定し、侵入がより大きな被害に発展する前に損害を食い止めることです。
この教訓は、ドイツが直面している当面の脅威リストにとどまらない意味を持ちます。目指すべきは、あらゆる攻撃対象領域にわたって強固な境界防御を導入することです。それには何よりもまず、企業が自社の攻撃対象領域を把握することが欠かせません。
Bitkomの調査結果はまた、企業と政府機関の連携の重要性も示しています。攻撃者や攻撃の発生国を特定できた企業のうち、半数が当局の支援によって特定できたと回答しており、これは前年の35%から上昇しています。
サイバー犯罪、スパイ活動、AIを活用した攻撃の境界がますます曖昧になる中、単独の組織だけでは全体像を把握できない場合があります。関連する指標や証拠を共有することは、単発のインシデントに見えてしまう活動同士を防御側が結びつけて把握する助けとなります。
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