- CISAが米国の水道システムに対するサイバー攻撃の増加を警告、2026年7月には外部公開されたPLCが100件以上標的に
- 攻撃によりパスワード変更、IPアドレスの再割り当て、煮沸消毒勧告、手動運転への切り替えが発生
- 攻撃者の特定には至っていないものの、報道はイラン系グループの関与を示唆。CISAはPLCをインターネットから切り離すよう要請
CISA(米サイバーセキュリティ・インフラセキュリティ庁)は、米国の水道システムを狙ったサイバー攻撃が「著しく増加」していると警告し、各組織に対して緩和策の実施とセキュリティ体制の強化、こうした攻撃への耐性確保を呼びかけました。
CISAは明らかにしたところによると、2026年7月だけで、水道・下水道システム(WWS)セクターにおいてインターネットに公開された100件を超えるシステムが攻撃者に狙われたということです。
これらの攻撃では、攻撃者はプログラマブルロジックコントローラー(PLC)を標的にしています。PLCは水道ポンプやバルブの制御など物理プロセスを操作する産業用コンピューターで、水道・下水処理施設などの重要インフラにおいて機器の監視・制御をオペレーターが行うために使われています。攻撃者はこれを狙うことで、サービスを妨害するだけでなく、市民にとって危険な状況を生み出す可能性もあります。
イランの関与説
CISAは今回の発表の中で、攻撃者の正体や目的については言及していません。
The Registerの報道によれば、これらの攻撃はおそらく単一の攻撃者、すなわちイランの国家支援を受けたグループによるものとみられています。
同メディアはまた、少なくとも米国内12州の施設が標的にされたと報じており、これらの攻撃は現在準備が進められているより大規模なキャンペーンに向けた「試し撃ち」に過ぎない可能性があるとしています。
もっとも、これらはあくまで憶測の域を出ません。攻撃者の特定は往々にして困難であり、それが確認されるまでの間、CISAは標的となった組織への即時支援に主眼を置いています。CISAは次のように述べています。「CISAは重要インフラの所有者、運用者、インテグレーターに対し、公開状態にあるPLCおよびその他の運用技術(OT)を、可及的速やかにインターネットから切り離すよう強く求めます」
「公開されたPLCを狙う攻撃者は、パスワードを変更してオペレーターをロックアウトしたり、IPアドレスを変更してPLCを切断したりしています。この結果、煮沸消毒勧告の発令や、長時間にわたる手動運転への切り替えが発生しています」