バーナム首相、偽情報対策の新たな英国センター設立計画を発表

アンディ・バーナム英国首相は火曜日、敵対国家による偽情報を「検知・特定・阻止」するための新たな国家センターの設立に向け、安全保障当局に作業開始を指示したことを明らかにしました。

バーナム首相は国連総会で首相として初の演説を行い、英国はこれまでの経験を他国支援にも活用していく考えを示しました。

「欧州各地で選挙が近づく中、多くの国々がこうした問題に直面しています――中には初めて直面する国もあります」と同首相は述べました。「ですから私たちは、こうした主体がどのように動くのか、そしてどう対応すべきかについて、私たちの知見を共有する用意があります。これは私たちの集団的な安全保障と強靭性にとって不可欠だからです」

今回の動きは、現在複数の政府部門にまたがっている取り組みを統合する可能性がありますが、バーナム首相は自身が「国家情報防衛センター(National Centre for Information Defence)」と呼ぶこの組織の最終的な形については、詳細をほとんど明らかにしませんでした。

内閣府がこの初期段階の作業を主導しているとみられ、情報機関、他の政府部門、法執行機関、ソーシャルメディア企業がこのセンターの運営方法の検討に関与しています。

今回の発表は、欧州各国政府がロシアによるサイバー攻撃、破壊工作、影響工作を、より広範なハイブリッド作戦の一環として位置づける動きを強めている中で行われました。

今年初め、英国と欧州連合(EU)は、モルドバとアルメニアの選挙に介入したとされるメディア企業を含む、ロシアのサイバー・偽情報関連主体に対して制裁を科しました

専門家は、人工知能(AI)がこうした工作の実施コストを引き下げていることを懸念しています。ニューヨーク・タイムズ紙が先週報じたところによると、イランと中国の国家関連主体、そしてイスラエルの民間企業1社が、人間の関与をほとんど伴わない、ほぼ自律的なAIシステムを用いて影響工作を展開し始めています。

王立防衛安全保障研究所(RUSI)の研究アナリスト、ソフィー・ウィリアムズ=ダニング氏は、Recorded Future Newsに対し、英国は「この脅威に対するより一貫性のある戦略的対応をとうに求められていた」と語りました。

「脅威を取り巻く環境は大きく変化しましたが、これまでの政府の対応は複数の部門に分散していました」と同氏は述べました。

ただし同氏は、「内閣府内に置かれるセンターと、議会に説明責任を負う機関との間には、実質的な違いがある」と釘を刺しています。 

「今回のセンターが、既存のものと同程度のリソースしか持たないもう一つの部署ではなく、後者――議会に説明責任を負う機関――への土台となることを期待したい」と同氏は語りました。

新設のセンターが「意味する内容は多岐にわたり得る」と、キングス・カレッジ・ロンドンの上級講師ジョー・デヴァニー氏は記した上で、「既存の取り組みを単に看板だけ掛け替えるものから、アプローチの大幅な見直しに至るものまで幅がある」と指摘しました。

同氏は、新組織がそのどのあたりに位置づけられるのか、またそうした詳細がすでに固まっているのかどうかは不明だと述べました。

首相官邸の報道官は、詳細については追って発表するとしています。

モスクワの常套手段

バーナム首相は、ロシアの情報機関がボットや偽サイトを利用し、新聞記事を捏造し、大学やBBCを含む英国の28団体のブランドを模倣し、極右的な言説を拡散させていると非難しました。

政府はまた、ベルファストとサウサンプトンでの暴動が海外からの扇動と関連しているとする複数の報道を受け、偽情報を特定・対処するための地域コミュニティの強靭性強化に向けた取り組みも進めています。

「クレムリンは情報操作に毎年約13億ポンド(17億ドル)を投じています」と首相は述べました。「これは人々の家庭にまで入り込み、自国やコミュニティに対する人々の感情を歪め、衰退の物語を作り出し、分断を煽り、絶望をまき散らす、陰湿なキャンペーンなのです」

同首相は、英国はこの10年間、同国についての「否定的で蝕むような物語」を広めようとする勢力に対して「譲歩しすぎてきた」と述べました。

「しかし、もう終わりです」とバーナム首相は語りました。「私たちはこの新しい10年を、これまでとは違うやり方で――目を見開いて――迎えます。自分たちの価値観と法の支配を守ることに、これまで以上に誇りを持って立ち向かっていきます」

英国はすでに、2023年国家安全保障法(National Security Act 2023)のもとで、外国による介入を特に対象とした刑事犯罪を新設しています。ウィリアムズ=ダニング氏によれば、この犯罪規定はこれまで運用が難しいことが判明しています。

「特に外国による組織的関与の立証において、証明のハードルが高いのです」と同氏は述べました。「それがこの規定がこれまで使いにくかった理由の一つです。このセンターの最初の課題の一つは、実際にそれを運用する方法を見つけ出すことになるでしょう」

フランスとスウェーデンはいずれも、外国による偽情報や影響工作への対抗を担う機関を有しています。2021年に設立されたフランスのVIGINUMは、外国の情報工作に特化した専門機関のモデルの一つと言えます。

同機関の副長官アンヌ=ソフィー・ディヴェール氏は昨年、Recorded Future Newsに対し、VIGINUMは偽アカウントやボット、その他の協調的な非真正行動を伴う外国の工作のみを対象に活動していると語りました

同氏によれば、VIGINUMは国内の主体を調査対象とはせず、個々の主張の真偽を判定することもないとのことです。これは、英国の既存の関連部署に向けられてきたのと同様に、ジョージ・オーウェルの「真理省」になぞらえられることを警戒しているためだと言います。

ウィリアムズ=ダニング氏は、VIGINUMのアプローチはバーナム首相が描くものよりも限定的だと指摘します。「VIGINUMには工作の阻止(disruption)に関する明確な権限はありません。その主な役割は調整、検知、そして事実の暴露や事前警告を含む公的な帰属特定にあります」

バーナム首相の「このセンターをめぐる言葉遣いは、それよりも『前方で防御する(defending forward)』に近い発想を示唆している」と同氏は付け加えました。

新設の国家情報防衛センターにとって、実際に「阻止」が何を意味するのか、またそれを実行するためにどのような権限を持つことになるのかは、まだ明らかになっていません。

英国政府はこれまでにも、外国の影響工作ネットワークに対して制裁、ドメインの押収、法執行措置、規制権限を行使してきました。これらの権限は、外務省から財務省に至るまで、幅広い政府機関に分散しています。

英国当局はまた、過去にイスラム国(IS)のプロパガンダネットワークに対して攻撃的なサイバー能力を用いたこともあり、こうした権限は現在、国家サイバー軍(National Cyber Force)の管轄下に置かれています。

翻訳元: https://therecord.media/uk-disinformation-russia-center

本記事は therecord.media の記事を翻訳・要約したものです。