欧州各地で冷蔵システムを狙ったサイバー攻撃が相次ぐなか、フランス国立血液事業機関の3拠点で今週、温度制御の設定が改ざんされました。
フランス血液機構(Établissement Français du Sang、EFS)は火曜日に出した声明で、「健康への影響は確認されておらず、血液製剤の損失も報告されていません」としています。
EFSによると、改ざんされたのは低温保管室です。ここでは、医療機関へ出荷する前の血液製剤のほか、バイオバンク向けの検体を、調製・配送拠点で保管しています。この保管室で「温度と解凍の閾値が非常に高い水準に引き上げられた」といいます。
広報担当者はRecorded Future Newsに対し、被害に遭ったのは3拠点だと説明しました。ただし、具体的な拠点名や、制御システムの製造元・機種に関する質問には答えられないとしています。
EFSは「EFSの監視・警報システムによって、これらの異常を迅速に特定し、血液検体や製剤に被害が出ないよう必要な措置を講じることができました」と述べています。
続けて、「このため、インシデントの発生直後に、状況に応じて、影響を受けた機器を製剤や検体に影響を与えずに制御下へ戻すか、無力化しました。これらの低温室に保管されていた製剤は、予防措置として他の施設へ移送しています」と説明しています。
EFSは、自らが直接標的にされたわけではないとしています。同様に被害を受けた多くの小売業者と同じく、冷蔵設備を提供する第三者のプロバイダー経由で攻撃を受けたとの見方です。
制御システムを狙った2度目の攻撃の波で、フランスでの被害が報告されたのは今回が初めてです。医療機関への影響が報告されたのも初めてです。
今回の一連の攻撃では、少なくとも11か国の事業者が被害を受けたと報じられています。対象国は、ベルギー、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、ルクセンブルク、オランダ、ポルトガル、スウェーデン、英国です。
これに先立ち、10月にはフランスを襲った最初の攻撃の波がありました。身元不明の攻撃者が冷蔵庫を遠隔操作で解凍し、食品在庫を腐敗させています。今回の攻撃が同じ攻撃者の仕業かどうかは不明で、犯行声明を出したグループや組織もありません。
火曜日には、英国の企業にも被害が出ていることが確認されました。英国当局は、特定のグループの犯行とは断定していないとしています。ベルギーのサイバーセキュリティ機関の広報担当者はRecorded Future Newsに対し、「背後にいる者を特定できない可能性もある」と述べました。
翻訳元: https://therecord.media/france-cyberattack-blood-refrigeration