- DreamHost、FTP/SFTPの認証情報と一部のウェブメールアカウントのセッションデータが流出する侵害を公表
- 攻撃者は同社のFile Managerサービスの脆弱性を悪用し、顧客アカウントにアクセス
- DreamHostは影響を受けたパスワードをリセットし、クレジットモニタリングを提供。利用者にアカウントのセキュリティ強化を呼びかけ
人気のウェブホスティングプロバイダーであるDreamHostは、攻撃者が顧客のホスティングアカウントとウェブメールアカウントのログイン認証情報を持ち去ったことを認めました。
同社は現在、各組織に対して自衛策をとるよう促すとともに、同様の事態を二度と起こさないよう、セキュリティの強化を進めています。
DreamHostは、影響を受けた組織に送付したデータ侵害通知書の中で、約2週間前に、ウェブベースのFile Managerを運用するサーバー(files.DreamHost.com)への第三者による不正アクセスを発見したと説明しています。
同社によると、File Managerへのアクセスが侵害されたのは2026年8月で、攻撃者は当該ソフトウェアの脆弱性を悪用して侵入したということです。
決済データは安全
同社は脆弱性の詳細を明らかにしていませんが、この欠陥により、攻撃者はログイン中のユーザーのFTP/SFTPユーザー名とパスワードにアクセスできました。さらに、一部のウェブメールシステムにも到達し、「限られた数」のウェブメールユーザーについて、認証情報を含むセッション情報を取得しました。
攻撃者がログイン認証情報を入手したということは、File Managerやウェブメール内に保存された情報はすべて侵害されたとみなすべきだということです。さらに、そのメールアカウントがスパムの拡散やフィッシング攻撃に使われる恐れがあります。ほとんど見抜けないビジネスメール詐欺(BEC)のような、深刻な被害をもたらす攻撃に悪用される可能性もあります。
DreamHostは攻撃者の正体については言及しておらず、恐喝の試みがあったかどうかも明らかにしていません。この件について同社が述べたのは、「これは意図的な攻撃だったと考えており、当社のチームは封じ込めのため昼夜を問わず対応しました」という点のみです。
調査は継続中で結論は出ていませんが、DreamHostによると、現時点では攻撃者がコントロールパネルのログイン情報や顧客の請求情報にアクセスした形跡はありません。同社はクレジットカード番号の全桁を保存しておらず、カード情報を表す安全なトークンのみを保持しているとされています。このトークンは、他の場所での購入には使用できません。
DreamHostは「ただし、調査は継続中です。重要な追加情報が判明した場合は、この投稿を更新します」としています。
DreamHostの対応
DreamHostは、今回のインシデントを受けて、攻撃者によるシステムへのさらなるアクセスを阻止し、悪用された脆弱性に対処するための「措置を講じた」と述べています。
影響を受けた可能性のあるユーザーのアクティブなセッションは終了され、パスワードもリセットされました。そのため、DreamHostアカウントにログインしようとした際にパスワードがリセットされていた場合は、データが侵害されたものと考えてください。同社は再発防止のため「追加のセキュリティ対策」を実施したと主張していますが、具体的な内容は明らかにしていません。
同社は「DreamHostは、インシデントに適切に対処するため、外部の法律顧問やセキュリティ・フォレンジックの専門家とも緊密に連携しています」としています。
一方で同社は、顧客に対し、取引明細を確認し、不審な活動があれば警察に届け出るよう呼びかけました。あわせて、信用情報レポートを取得して監視することや、信用情報に不正使用警告(フラウドアラート)を設定することも勧めています。顧客が自衛のためにできる具体的な手順は、こちらのリンクで確認できます。
最後に、DreamHostは影響を受けたすべての個人に対し、Equifaxを通じて1年間の無料の信用情報レポート監視および個人情報盗難保護サービスを提供します。こうした状況では、おおむね標準的な対応です。
これまでのところ、今回の侵害について犯行声明を出した攻撃者はおらず、データがダークウェブに流出した形跡もありません。
DreamHostがサイバーセキュリティインシデントに見舞われたのは、今回が初めてではありません。2012年には、攻撃者がデータベースサーバーの1台に侵入し、顧客のFTPおよびシェルアクセスのパスワードが流出した可能性がありました。同社は影響を受けたパスワードをリセットして対応しましたが、顧客アカウントに対する重大な悪意ある活動の証拠は報告されていません。その5年後の2017年には、DNSインフラに対する大規模な分散型サービス拒否(DDoS)攻撃を受け、顧客に広範な接続障害が生じました。