オープンソースのAIエージェントフレームワークを提供するOpenCodeでセキュリティ侵害が発生し、AnthropicやOpenAI、GoogleのAIモデルを利用するユーザーのAPIキーが流出した可能性があります。
OpenCodeは10月17日、前夜に発生したセキュリティ侵害を確認したと発表しました。影響を受けたのは「Console」サービスです。Consoleは、一元管理したAPI認証情報を通じて、チームでAIモデルへのアクセスを共有できる仕組みです。
Consoleは、基盤となるOpenAI、Anthropic、GoogleのキーをチームメンバーそれぞれにAPIキーとして公開するのではなく、ワークスペースごとの認証情報を保管し、それを使って各プロバイダーへのリクエストを認証します。
OpenCodeは、ソフトウェア開発者向けに設計された、広く使われているAIエージェントプラットフォームです。GitHubのスター数は217です。
OpenCodeを開発・保守するAnomalyに出資するY Combinatorとの2026年7月のインタビューで、創業者兼CEOのJay V氏は、OpenCodeの月間アクティブユーザーが約1,300万人、週間アクティブユーザーが460万人に達したと語っていました。
OpenCode、旧システムへの不正アクセスを指摘
OpenCodeはソーシャルメディア上で、今回のインシデントは「OpenCode Consoleユーザーの1.4%に影響した、大規模なディスティレーション(蒸留)攻撃に関連するもの」だと説明しました。
同社は「影響を受けたユーザー全員に、今朝メールで通知しました。メールが届いていなければ影響は受けていません。外部プロバイダーを連携していた一部のユーザーが対象です」と付け加えています。
このメールは、複数のOpenCodeユーザーが専用のサブレディットやDiscordの公式チャンネルで公開しました。
メールには、OpenCodeが「廃止作業を進めていた旧システムへの不正アクセスを確認した」こと、そして「ワークスペースに保存されていたサードパーティプロバイダーのキー(OpenAI、Anthropicなど)が流出した可能性がある」ことが記されていました。
OpenCodeの主要コントリビューターでAnomalyの共同創業者でもあるDax Raad氏は、Xで、侵害の対象は「OpenCode本体ではなく、OpenCode Consoleのみ」だと指摘しました。
OpenCodeは、問題の是正に向けてAnthropic、OpenAI、Googleにも通知しています。
OpenCodeの脅威を軽減するための推奨対応
ソフトウェアサプライチェーンセキュリティ企業のSafeguardは、インシデント対応レポートで、OpenCodeユーザーが自身への影響の有無を確認し、被害を軽減するための対応策を示しました。
主な対応は次のとおりです。
- 影響の有無を確認する:受信トレイで件名「Action Required: Potential provider key breach」を検索する。メールが届いていれば、記載の案内に従う。届いていなくても、念のためキーを見直す
- 流出の可能性があるキーをすべて洗い出す:OpenCode Consoleのワークスペースに保存したことのあるOpenAI、Anthropic、Google GeminiのAPIキーをすべて一覧にする。他のワークスペース管理者が追加したキーも含める
- APIの利用状況に不審な動きがないか確認する:各プロバイダーの利用状況レポートと請求レポートを10月16日以降について確認する。可能であればさらにさかのぼる。利用量の急増、見覚えのないモデル、説明のつかない課金がないかを調べる
- 代替キーを作成する:流出の可能性がある認証情報ごとに、古いキーを無効化する前に新しいAPIキーを発行する。適切な制限と利用上限を設定した、プロジェクト単位またはワークスペース単位のキーを使う
- 流出の可能性があるキーを無効化する:該当プロバイダーのダッシュボードから古いキーを無効化または削除する。不審な利用が見られないからといって、そのキーが安全だと考えてはならない
- 古いキーを使っているすべてのシステムを更新する:CI/CDのシークレット、環境ファイル、ローカルのエージェント設定、本番アプリケーション、チームメンバーの端末で新しいキーに置き換える。古いキーへの依存が残っていないか確認する前に、すべての利用側が新しいキーを使っていることを確かめる
- 古いキーが使えなくなったことを確認する:無効化したキーを該当プロバイダーのAPIに対して試し、正常な応答ではなく認証エラーが返ることを確かめる
- 追加のセキュリティ対策を講じる:キーの利用を必要なプロジェクトとAPIに限定する。適切な利用上限と予算アラートを設定し、ワークスペースのアクセス権限も見直す
- OpenCode Consoleの設定を保護する:自前のプロバイダー認証情報でConsoleを使い続ける場合は、本番用のキーを使い回さず、利用範囲を制限した専用のAPIキーを追加する
OpenCodeとAnomalyにはコメントを求めて連絡を取っています。
翻訳元: https://www.infosecurity-magazine.com/news/opencode-breach-openai-anthropic/