米国土安全保障省、連邦文民機関でのDeepSeek製品の使用を禁止

米国土安全保障省(DHS)は、連邦文民機関に対し、DeepSeek製品の使用を停止し、政府のシステムから削除するよう命じました。

この命令は、中国のAI企業であるDeepSeekの関連会社の製品に加え、DeepSeekの技術を用いて構築されたサードパーティの製品やサービスも対象としています。

DeepSeek(Hangzhou DeepSeek Artificial Intelligence Co., Ltd)は、大規模言語モデルを開発しています。チャットボットやAPIサービスのほか、コーディングや推論タスクに適したモデルも提供しています。

同社のAIツールは、登場直後に爆発的な人気を集めました。しかし、その後まもなく、セキュリティリスクに関する報告[1、2、3、4]や、中国当局がユーザーの会話にアクセスする可能性への懸念が相次いで浮上しました。

DHSは今回、米国の重要システムにおけるDeepSeekおよびその派生製品の利用を制限するため、規制措置に踏み切りました。各機関に対して次の対応を求める命令通知を発行しています。

  • 承認済み製品リストや調達マーケットプレイスを含め、対象製品を調達対象から直ちに除外する。
  • 対象製品を各機関のITシステムから直ちに削除する。または例外を申請する。
  • 例外申請は、命令の発行から60日以内に提出する。正当な理由と、提案するリスク軽減策を説明する。CISAが申請を審査し、承認または却下を書面で通知する。

この命令が適用されるのは、DHSの権限が及ぶ連邦文民機関です。民間や一般消費者による利用を全面的に禁じるものではありません。

DHSによると、今回の命令の背景には、複数の懸念があります。中国政府がDeepSeekのインフラにアクセスする可能性や、個人情報の収集とユーザーの追跡、政府の機密データが中国へ移転される可能性です。

文書は、DeepSeekのモデルにマルウェアが含まれる可能性にも懸念を示しています。根拠として挙げたのは、DeepSeekのiOSアプリにセキュリティ上の脆弱性があると指摘した、2025年2月のNowSecureのレポートです。

NowSecureはこのアプリを調査し、暗号化されていないデータ送信、脆弱な暗号化アルゴリズム、安全でないローカルストレージ、ユーザーのフィンガープリンティングのリスクを確認しました。さらに、短尺動画プラットフォームTikTokを運営する中国のIT大手ByteDanceとのデータ共有も見つかっています。

この命令は、公開閲覧(Public Inspection)に掲載された翌日の本日早く、連邦官報に掲載されました。

行政機関は、命令の発行日から60日以内に例外を申請できます。社内の対応能力に制約があり、この命令に従えない機関に対しては、CISAが必要な技術支援を提供します。

翻訳元: https://www.bleepingcomputer.com/news/security/dhs-bans-deepseek-products-across-us-federal-civilian-agencies/

本記事は bleepingcomputer.com の記事を翻訳・要約したものです。