CrowdStrikeは火曜日、AIエージェントの可観測性を手がけるFiddler AIと、AIセキュリティテストを手がけるDreadnodeを買収することで合意したと発表しました。2件の買収額は合計4億9500万ドルに上るとみられています。
CrowdStrikeは、どちらの買収についても金銭的な条件を公表していません。正式発表に先立って今回の買収を報じたThe Wall Street Journalによると、この大手サイバーセキュリティ企業はFiddlerに約4億ドル、Dreadnodeに約9500万ドルを支払う予定です。
CrowdStrikeによると、両社の買収代金は主に現金で支払われ、一部は権利確定条件付きの株式で支払われます。買収は、2027年1月31日に終了するCrowdStrikeの2027会計年度第4四半期中に完了する見込みです。
Fiddlerは2018年に創業し、カリフォルニア州パロアルトに本社を置いています。1月にはシリーズCで3000万ドルを調達したと発表しており、累計の資金調達額は1億ドルに達しました。
同社の技術は、AIエージェントを監視し、エージェントが下す判断を説明するものです。CrowdStrikeによると、Fiddlerの技術によって、エージェントの導入前評価、推論やツール呼び出しのトレース、本番環境での挙動のドリフトやハルシネーション(幻覚)の検知が可能になります。
さらに、コンプライアンス監査向けにエージェントの活動を記録し、トークンの使用量や費用も追跡できます。CrowdStrikeは、この技術を「Falcon Observe」として販売する計画です。
2023年に創業したDreadnodeは、攻撃的なAIセキュリティツールを開発しています。同社は2025年初めに、シリーズAで1400万ドルを調達しました。
CrowdStrikeによると、Dreadnodeのプラットフォームでは、テストしたい内容を平易な言葉で記述するだけで済みます。すると、ジェイルブレイク、プロンプトインジェクション、マルチターン攻撃、エージェント特化型攻撃など、既知のAI攻撃手法100種類以上が実行されます。
テストの対象は、AIモデル、エージェントの推論ループ、アプリケーション、MCPサーバーです。検出結果は深刻度順に並べられ、OWASP Top 10 for LLMs、MITRE ATLAS、NIST AI RMFなどのフレームワークに対応づけられます。そのうえで、ポリシーの推奨事項としてCrowdStrikeのAI検知・対応製品「Falcon Guardian」に取り込まれます。
CEOのBrad Palm氏が率いるDreadnodeのチームは、CrowdStrikeの「Cyber Superintelligence Lab」に加わります。Dreadnodeをベースにしたテスト機能は、2027会計年度第4四半期に一般提供が始まる見通しです。
CrowdStrikeは、この1年間にセキュリティ企業を相次いで買収してきました。1月には、アイデンティティセキュリティ企業のSGNLを7億4000万ドルで、ブラウザセキュリティ企業のSeraphicを4億2000万ドルとされる金額で買収する計画を発表しました。2025年9月には、AIセキュリティ企業のPangeaの買収にも合意しています。