CrowdStrikeは月曜日、AIセキュリティ企業のFiddler AIとDreadnodeを買収する契約を締結したと発表しました。バルセロナで開催中のカンファレンス「Fal.Con Europe」で明らかにしたものです。
CrowdStrikeは両社の買収額を公表していません。Wall Street Journalの報道によると、Fiddlerは4億ドル、Dreadnodeは9,500万ドルとされています。
AIエージェントの可観測性と説明可能性を専門とするFiddlerは、CrowdStrikeのFalconプラットフォーム上で「Falcon Observe」となる予定です。Dreadnodeは、AIシステム向けの自動セキュリティテストを手がけており、モデルやエージェントの弱点を導入前に検査します。
今回の買収は、企業でAIエージェントの導入が進むにつれて広がってきた課題に対応するものです。エージェントは有効な認証情報や承認済みのツールを持っていても、誤った判断を下したり、指示を無視したり、実行していない作業を完了したと主張したりすることがあります。予測可能な動作をするコードを前提とした従来のセキュリティテストでは、モデル層やエージェントの推論プロセスまでは検証できません。
Fiddlerの技術は、導入後の段階で機能します。本番環境に投入する前のエージェントを評価するほか、エージェントシステム全体で判断や推論の過程を追跡し、挙動のドリフトや事実無根の回答を検知します。監査に利用できる記録も作成します。LangGraph、Amazon Bedrock、Google ADKなど、一般的なエージェントフレームワークに対応しています。
CrowdStrikeの最高経営責任者(CEO)で創業者のGeorge Kurtz氏は、Fiddlerを「すべてのエージェントのためのフライトレコーダー」と表現したうえで、次のように述べました。「規制当局や取締役会からエージェントが何をしたのかと問われたとき、『モデルがやったことです』では答えになりません」
Dreadnodeは、より早い段階で機能します。同社のプラットフォームは、ジェイルブレイクやプロンプトインジェクションを含む100種類以上の既知の攻撃手法を、モデルやエージェントシステムに対して実行します。問題は深刻度順に整理され、大規模言語モデル向けのOWASP Top 10やNIST AIリスク管理フレームワークなど、広く使われているセキュリティ標準に対応付けられます。DreadnodeのCEOであるBrad Palm氏は、同社は「そうした不具合を見つけるのに最も適しているのは、攻撃者のように考える人々だ」という考えのもとに設立されたと語りました。
今回の発表と合わせて、エージェントの実行中に保護する新たなFalcon Guardian機能も公表されました。別の発表でKurtz氏は、人間があらゆるAIエージェントを停止できる制御機能「AI Kill Switch」を紹介しました。Kurtz氏はXへの投稿で、このスイッチは「モデルの外側、つまり実行時に存在するため、エージェントが反論することも、書き換えることも、やり過ごすこともできない」と述べています。また、エージェントを止められることこそが、企業がエージェントをより速く稼働させる前提になると主張しました。「あらゆるエージェントを止められると確信できる企業ほど、より多くのエージェントを働かせることができます」
Kurtz氏は、この変化を「セキュリティ」から「セーフティ」への移行と位置づけています。「何十年もの間、セキュリティとは攻撃者を締め出すことを意味していました」と同氏は書いています。「セーフティはより大きな機会です。人間が制御したまま、AIが社内で全速力で動けるようにするのですから」
両製品は、CrowdStrikeの2027会計年度第4四半期に一般提供が開始される見込みです。両案件の対価は主に現金で支払われ、一部は条件の達成に応じて時間をかけて付与される自社株で支払われる予定です。買収は、通常の承認手続きを経て、同四半期中に完了する見通しです。
翻訳元: https://cyberscoop.com/crowdstrike-acquires-fiddler-dreadnode-ai-security/