Citrix、自律型ブラウジングとAIエージェント活動に対する監視を拡充

Citrixは、Citrix SecurSpaces、Citrix SecurAccess、Citrix Platform Flexにわたる新機能を発表しました。企業がAIエージェントを安全に導入し、AIを活用した業務を統制しながら、全社的な採用を拡大できるよう支援するものです。今回のアップデートには、Citrix SecurSpacesの対象ペルソナの拡大、Citrix SecurAccess向けの新たなAIガバナンス機能、そしてCitrixの製品やサービスをより柔軟に利用できるクレジットベースの新モデルが含まれます。

AIは、対話型アシスタントから、企業システムと連携して複雑なタスクを実行できる自律型エージェントへと進化しています。企業は、セキュリティ、可視性、統制を犠牲にすることなくAIの採用を加速させる方法を模索しています。Citrixはポートフォリオを拡充し、AIエージェントの統制、エージェントがアクセスできるリソースの制御、AIを活用した業務の実行状況に対する可視性の維持を支援します。

「AIから最も大きな恩恵を受けるのは、最も速く動く組織ではありません。最も速く適応できる組織です」と、CitrixのプレジデントであるHector Lima氏は述べています。「そのためには、ユーザー、アプリケーション、AIエージェントのすべてにわたって、可視性、ガバナンス、統制という基盤が必要です。Citrix SecurSpacesとCitrix SecurAccessの革新に加え、Citrixのポートフォリオ全体に適用される新たなクレジットベースのライセンスモデルによって、お客様は適応力のある企業の構築を進められます。AIを安全に取り入れ、業務の進め方を統制し、ビジネスニーズや技術の変化に合わせて進化していくことが可能になります」

Citrix、SecurSpacesを拡張しナレッジワーカーとAIエンジニア向けのエージェント型ワークロードに対応

Citrixは、より幅広いペルソナでAIエージェントを導入できるよう、Citrix SecurSpacesを拡張します。Citrix SecurSpacesはもともとクラウド開発環境を提供するために設計されましたが、企業でのAIエージェントの普及に伴い、ナレッジワーカーやAIエンジニアにも対応できるようになりました。Citrix SecurSpacesを使えば、より幅広い従業員、アプリケーション、自律型のエージェント型ワークロードに対して、AIを活用したワークスペースのプロビジョニング、保護、統制が可能です。AnthropicやOpenAIなどのプロバイダーが提供するマネージドエージェントも対象に含まれます。

自律型AIエージェントは、企業情報へのアクセスやツールの利用から複雑なタスクの実行まで、AIで実現できる範囲を広げています。こうした機能を拡大するには、セキュリティ、統制、ガバナンスも歩調を合わせる必要があります。Citrix SecurSpacesは、一元的に統制された実行環境を提供します。従業員とAIエージェントは、企業情報、アプリケーション、AIモデル、サービスと安全にやり取りでき、各チームが独自にインフラを構築して保護する必要はありません。

組織は、ポリシー、アクセス、ガバナンスの統制を維持したまま、AIを活用したワークスペースを一元的にプロビジョニング・管理できます。管理者は共通の管理レイヤーを通じて、ワークスペースの活動、リソースへのアクセス、セキュリティイベント、AIの利用状況、全社での採用状況を把握できます。この仕組みにより、部門を横断してAI施策を一貫して拡大できます。

Citrix SecurSpaces内では、エージェントは分離された環境で実行され、割り当てられたタスクに必要なリソースにのみアクセスできます。エージェントは企業リソースへのアクセスを制限した状態で展開できます。また、認証情報の保護メカニズムにより、機密性の高いアプリケーションの認証情報は実行環境の外に置かれます。承認済みの実行環境は一度定義すれば、複数のチームに繰り返し展開でき、一貫したガバナンスと監督を保てます。

この拡張を支えるため、CitrixはCitrix SecurSpaces向けのKnowledge Worker Agentを、Apache 2.0ライセンスのオープンソースとして公開する予定です。このエージェントは、業務部門に対話型アシスタントを提供します。ドキュメント、企業情報、業務システムを扱うことができ、利用できるモデル、ツール、データは組織が管理する統制された環境の中で決定されます。

Citrix、新たなAIガバナンス機能でSecurAccessポートフォリオを拡充

エージェント型AIの拡大スピードは、多くの企業のガバナンスモデルを上回っています。Deloitteの最近の調査によると、エージェント型AIに対して成熟したガバナンスモデルを整備している企業は、わずか21%でした。1 エージェントが業務システムをまたいで行動を起こし始めると、組織は新たなセキュリティ課題に向き合わなければなりません。たとえば、エージェントが従業員の全権限を継承する場合があります。しかし、有効なIDと承認済みのアプリケーションアクセスがあっても、エージェントが試みるすべての操作がタスクに照らして適切かどうかは判断できません。

Citrix SecurAccessは、エージェントが作業を始める前に境界を設定できるようにすることで、この課題に対処します。Citrix SecurAccessに追加される新機能は次のとおりです。

  • 自律型ブラウジング活動の検知: Chrome Enterprise対応のCitrix SecurAccessは、ブラウザ操作を行っているのが人ではなく自動化処理かどうかの判別を支援します。管理者は対応方法を選択でき、活動の監視、ユーザーへの通知、セッションの記録、活動の完全なブロックなどを設定できます。
  • エージェント型アクセスのガバナンス: Citrix SecurAccess ZTNAは、ポリシー制御のポイントとなります。Model Context Protocolを通じて、AIエージェントが使えるツールと操作を、ユーザーがアクセスできるすべてのものではなく、特定のタスクに必要なものだけに限定します。たとえば、争点となっている仕入先への支払いの調査を依頼されたエージェントは、関連記録を確認できますが、支払いの承認や変更はできません。タスクを割り当てた従業員にその権限があっても同様です。
  • AIガバナンスを備えたSession Insights: Chrome Enterprise対応のCitrix SecurAccess向けSession Insightsは、ユーザーと自律型エージェントの双方によるブラウザ活動をすでに取得・分析し、組織による把握を支援しています。新たなAI機能は、セッション中のリスクがありそうな場面を強調表示します。セキュリティチームは調査を迅速化でき、エージェントが付与された権限をどう使ったかを監査可能な記録として残せます。

Citrix、組織に柔軟性をもたらす従量課金型ライセンスモデルを提供

Citrixは、これらの機能をより柔軟に導入・拡大できるよう、従量課金型ライセンスモデル「Citrix Platform Credits」を導入します。このモデルは予測可能性と効率性を高めます。Citrixの顧客は、契約期間を通じて単一のクレジットプールから消費でき、ビジネスニーズの変化に応じてCitrixソリューションの利用量を増減できます。

この新モデルは、5月に開始したペルソナベースのプラットフォーム「Citrix Platform Flex」を土台としています。Citrix Platform Flexは、マネージドサービス向けのクレジットベースのモデルから、Citrixのポートフォリオ全体にわたるセルフホスト型・セルフマネージド型の展開へと発展しました。共有のクレジットプールは、Citrix Platform Flexの幅広いポートフォリオ全体で利用できます。仮想デスクトップとアプリケーション、セキュアアクセスサービス、セキュアなエージェント型ワークスペース、ブラウザベースの業務、AIナレッジワークのユースケース、エンドポイント配信技術、追加のプラットフォームサービスなどが対象です。

Platform Creditsは、すべてのユーザーに単一のライセンスモデルを適用するのではなく、働き手ごとの技術リソースの使い方に合わせて消費を調整します。タスクワーカー、ナレッジワーカー、パワーユーザー、開発者は、アプリケーション、インフラ、コンピューティングリソースの使い方が本質的に異なることが多いためです。

Platform Creditsは、こうした違いを考慮して設計されています。ニーズの変化に応じて、ユーザーペルソナ、パフォーマンスプロファイル、利用モデルごとにアプリケーションリソースを調整できます。たとえば、小売チェーンは、ホリデーシーズンの繁忙期に高いパフォーマンスを確保するため、営業やマーチャンダイジングのペルソナ向けにCitrix® DaaSデスクトップへ多くのクレジットを割り当てられます。その後、確定申告の時期には、同じクレジットを経理チームの重要なアプリケーションの性能向上に振り向けることができます。組織はIT環境を最適化できます。少数のパワーユーザーをカバーするためだけに、全体で高負荷なリソース分の費用を払い続ける必要はなくなります。

Platform Creditsは、画一的なライセンスモデルではなく、従業員の要件に消費を結び付けます。役割、利用パターン、運用上のニーズが変わっても、組織はリソースの配分方法を柔軟に調整できます。財務部門は予測しやすい商取引の枠組みを得られ、IT部門は各ペルソナがプラットフォーム全体でどのようにリソースを消費しているかを把握できます。予測可能性、透明性、選択肢を組み合わせたこの仕組みにより、ビジネス要件が変わるたびに技術環境の契約を交渉し直さなくても、組織は変化に適応できます。

翻訳元: https://www.helpnetsecurity.com/2026/11/04/citrix-ai-governance-capabilities/

本記事は helpnetsecurity.com の記事を翻訳・要約したものです。