networks
CEO「PHP2SHELLは国家機関がとうの昔に悪用していた可能性が高い」、さらにコンテナは終わったとの見方も
CloudflareのCEOであるMatthew Prince氏によると、国家支援の攻撃者や犯罪者は、脆弱性「PHP2SHELL」が公表される前から悪用していた可能性が高いということです。
「先日公表されたPHPの脆弱性のように、こうした脆弱性は何年も前から実際に悪用されていました」。Prince氏は同社の第3四半期決算説明会でこう述べました。「過去にハッカーや国家機関などが悪用していた形跡がないか、ログをさかのぼって調べています。そうした事例が見つかることは間違いないと考えています」
これは、同氏が決算説明会で示した警告の一つにすぎません。ほかにも、Cloudflareの顧客の一部はAIエージェントを「事業の悩みの種であり、遠ざけたいと考えている」と明かしました。
その理由を説明するため、Prince氏は次のような例を挙げました。投資家向け広報の仕事を終えた後、食事をする店をエージェントに探してもらうという場面です。
「エージェントはインターネットを探し回って1,000軒のレストランのウェブサイトを調べ、1,000種類のメニューを取得するかもしれません。それでも、私が実際に行くのはそのうち1軒だけでしょう」と同氏は語ります。「問題は、残り999軒のレストランにはコストだけが発生し、何の利益も得られないことです」
同氏は、ウェブ検索がもともと価値の低いトラフィックを生んできたことは認めています。ただ、エージェントによるアクティビティの量は桁違いだと見ています。Cloudflareは以前の予測で、人間によるクリックの1,000倍に達するとしていました。これにより、問題の規模が従来とは異なるレベルになったというわけです。
Prince氏は、Kubernetesを愛用する人々にも厳しい見通しを示しました。コンテナもエージェント時代の犠牲者の一つになりかねないとみているためです。
同氏は、コンテナが「ベアメタルや仮想マシンと比べて大きな進歩だった」ことを認め、ハイパースケールクラウドやモバイルアプリケーションの成長を支えたと述べました。しかし、コンテナはすでに行き詰まっていると考えています。
「ハイパースケーラーやネオクラウドのコンテナ型アーキテクチャでは、今日の新しいエージェント型のパラダイムに、コスト効率よく対応しきれません」と主張しました。ここでも、Cloudflareがいずれ訪れると見込むボットと人間のトラフィック比1000対1に言及しています。
これはCloudflareならではの見方です。Prince氏は、コンテナの代替としてサーバーレスの「Workers」サービスを売り込んでいるからです。同社は、エージェントのブロック、エージェント型アクティビティによるコストやトラフィックの影響の緩和、AIが生み出すトラフィックの収益化を可能にする製品も提供しています。
Prince氏によると、こうした製品の需要は急速に伸びています。7月1日以降、ウェブの「約5%」がCloudflareのコンテンツ保護製品を利用する設定にしたということです。Metaはすでに顧客だとしたうえで、ザッカーバーグ氏の新しい「Muse」エージェントは、第三者が抑制したいと考えるエージェント型トラフィックを増やすため、Cloudflareにとって追い風になると述べました。
業績面では、売上高が前年同期比39%増となり、四半期ベースで過去最高の7億8,250万ドルに達したことも強調しました。
さらに同氏は、セキュリティ情勢の深刻さを背景に、今後さらに追い風が吹くとみています。
「ここ数週間に報告された新しいセキュリティ脆弱性の数を見ると、まるで空が落ちてくるように思えるかもしれません」とPrince氏は語りました。「最悪の時期は過ぎたと言えればよいのですが、そうではありません」
同氏は、Cloudflareはセキュリティ不安から利益を得られると考えています。事業の幅広さと顧客基盤の大きさから、同社は「新たな脆弱性に関する非公開の通知を最初に受け取る立場の一つ」であり、公表前に対策を講じられるためです。
投資家はこうした説明を筋が通っていると受け止め、時間外取引ではCloudflareの株価が約15%上昇しました。一方、木曜日の米国主要株価指数は約4%下落しました。ハイテク株の割高感を懸念する投資家が相場を押し下げました。®