AIと自動化、システム管理者の期待に届かず

Action1によると、AIと自動化は、2年前にシステム管理者たちが期待していたほどにはITやセキュリティのワークフローを変革していないことがわかりました。

エンドポイント管理を専門とする同社は、世界中の1000人を超えるシステム管理者を対象に調査を実施し、最新のレポート「Action1 2026 Survey Report: AI Impact on Sysadmins」をまとめました。

7月30日に公開された本レポートは、2024年時点でシステム管理者たちがAIによる業務変革をどう予測していたか、そして現在の実態がどうなっているかを比較して示しています。

2026年を迎えた今、AIの導入率はほぼすべてのカテゴリーで予測を大きく下回っています。

AI導入に関する詳細はこちら: SANS、セキュリティチームでのAI利用急増に伴うガバナンスの欠如に警鐘

レポートによると、2024年時点の予測と2026年の実態との間で最も乖離が大きいのは、以下の分野です。

  • パッチ管理の最適化: 2026年までの完全自動化を予測した割合は67%だったが、実際に導入していると回答したのはわずか16%
  • サーバーのCPU・メモリ監視: 70%に対して20%
  • 脆弱性の優先順位付け: 66%に対して17%
  • インシデントの検知と対応: 67%に対して19%
  • コンプライアンス分析: 62%に対して28%
  • ログ分析: 83%に対して50%

導入が進んでいる分野も

こうした結果はあるものの、Action1のフィールドCTOであるジーン・ムーディ氏は、AIの導入が停滞しているわけではないと主張しています。むしろ、システム管理者たちが実際にAIを使い込む中でその限界を理解し、より選別的な形で導入を進めているのだといいます。

「システム管理者たちは、情報の分析やノイズの削減、対応策の提案といった用途でAIを使うことには抵抗がありません。しかし、本番システムや脆弱性、アクセス制御に影響する誤った判断が深刻な結果を招きかねないことも理解しています」と同氏は述べています。

「今後主流になりつつあるのは『監督下のAI』というモデルです。経験豊富な管理者が、影響の大きい意思決定については引き続き権限を保持する形になります」 

これは、レポート内の他の調査結果からも裏付けられています。

現在、システム管理者の半数近く(47%)がトラブルシューティングにAIを活用していると回答していますが、その多くは自律的な問題解決というよりも、仮説の提示や対応策の提案にとどまっています。2024年時点での予測値は52%でした。

さらにAction1の報告によれば、AI利用を必須とする組織の割合は、2023年の15%から2026年には34%へと倍以上に増加しています。また、AIをワークフローに組み込む方法を理解していると回答したシステム管理者の割合は、2023年の4分の1(24%)から現在は半数以上(58%)へと上昇しました。とはいえ、懸念の声も根強く残っています。

主な懸念事項として挙げられているのは、プライバシーと精度への不安(74%)、コントロールの喪失(58%)、コスト(55%)、そして雇用の代替(24%)です。

翻訳元: https://www.infosecurity-magazine.com/news/ai-automation-fall-short-sysadmin/

ソース: infosecurity-magazine.com