AIペネトレーションテストツール、検証が追いつかないほどの検出結果を生成——新調査で判明

Pentest-Tools.comによる新たな調査によると、AI支援型のペネトレーションテストツールは、多くのセキュリティチームが検証できる速度を上回るペースで脆弱性の検出結果を生成しており、その結果、検証待ちの案件が積み上がって、本来AIが節約するはずだった時間を相殺してしまっているといいます。

同社は2026年6月、ペネトレーションテスター、セキュリティエンジニア、AppSecおよびDevSecOps担当者、コンサルタント、MSSP実務者を含む158名のセキュリティ実務者を対象に調査を実施しました。回答者は全員、脆弱性評価・検証業務でAI支援ツールを利用しています。

AIで検出結果を生成した経験がある147名の回答者のうち、87.8%が「出力結果には大幅な手動検証が必要だった」と回答しました。61.2%は「検出結果の5%から25%程度でこうした事態が発生した」と回答し、26.5%は「検出結果の4分の1以上が、信頼できると判断する前にやり直しが必要だった」と答えています。

この容量問題は、規模が大きくなるほど深刻化します。「1件の業務で500件を超えるAI生成の脆弱性候補をトリアージ・検証できるか」という質問に対し、「すでにそのためのワークフローが整っている」と答えたのはわずか20.3%でした。38.6%は「その量ではチームに負荷がかかる」と回答し、29.7%は「対応不可能」と答えています。

回答者たちは、ツールが数百件もの検出結果を返しても、その多くが重複、誤検知、悪用不可能な問題、あるいは実在しないでっち上げのCVEであることが判明したケースについて語っています。ある実務者は次のようにまとめています。あるAIツールが300件の検出結果を出したものの、後にそのうち250件が無価値だと判明し、その中には「悪用不可能な潜在的SQLi」や「実在しないAIによるでっち上げCVE」が含まれていたといいます。この回答者はさらにこう付け加えています。「時間を節約するためにツールを購入したのに、以前より多くの手作業をこなす羽目になった」。

調査全体を通じて、でっち上げやハルシネーションによる検出結果は、最も大きな不満として挙げられました。「AIペネトレーションテストツールに対する最大の不満」を問う自由記述回答のうち、およそ30%が誤検知、ハルシネーションによるエクスプロイト、またはでっち上げの検出結果を挙げており、これはコストや連携面の問題など他のどの不満よりも多い結果となりました。

実務者たちはまた、「信頼への影響」についても言及しています。一度ハルシネーションによる検出結果を発見すると、チームはそのツールの他の出力結果に対しても慎重になり、たとえ本物の検出結果であっても検証作業の負荷が増大するといいます。ある中堅企業のセキュリティマネージャーは、でっち上げの結果に遭遇した際の影響について、「結局は大きな嘘だったとわかる自信」と表現しています。

ペネトレーションテストのライフサイクルのどこでAIが導入されているかにも、この慎重さが表れています。AIの利用率が最も高いのは、脆弱性スキャン・発見(74.1%)、レポート作成(69%)、文書化・検出結果のトラッキング(66.5%)です。一方、リアルタイムの判断力が求められる工程では利用率が下がります。エクスプロイトと攻撃経路の連鎖(36.7%)、修復の検証と再テスト(34.8%)、ポストエクスプロイトと横方向への移動(25.3%)がこれに該当します。

ビジネスロジックのテストは、エクスプロイトの連鎖や創造性を上回り、実務者たちが一貫して「AIが最も苦手とする領域」として挙げた分野です。回答者たちは具体的な例を挙げています。AIツールはSQLインジェクションを特定できても、割引クーポンが顧客1人につき1回しか使えないはずである点、ショッピングカートに負の数量を追加すると無料で購入できてしまう点、あるいはURL内のユーザーIDを変更すると別の顧客のデータが露出してしまう点などについては、エラーや異常を一切検知することなく見逃してしまうことが確実には確認できていません。

今回の調査では、AI関連のテスト対象範囲が別の面でも拡大していることが示されています。実務者の75.3%が「現在の業務の一環として、すでにAI搭載システムやLLM統合アプリケーションをテストしている」と回答し、さらに17.1%が「12か月以内に実施する見込み」と答えました。これにより、導入済みまたは導入予定を合わせた割合は92.4%に達しています。約3人に1人(33.5%)が、従業員による無許可のAI利用(いわゆる「シャドーAI」)によるリスクを、すでに評価範囲に含めていると回答しました。一方、53.2%は「そうすることを検討したが、まだプロセスとして正式化していない」と答えています。

これと並行して、関係者からのプレッシャーも高まっています。回答者の37.3%は、AI支援型攻撃への認識が高まったことを受けて、「社内の関係者が12か月前と比べてより頻繁なテストを求めるようになった」と回答しました。さらに31.6%は、「関係者はリスクの変化を認識しているが、まだ購買行動には変化が見られない」と答えています。

AI主導型のペネトレーションテストプラットフォームを評価する際、精度に関わる基準はコストを上回る重要度を示しました。誤検知率とシグナルの質が最重要視される項目で、回答者の63%が挙げています。次いで、エクスプロイトの証明と検証済み攻撃経路(53%)が続きます。コストとライセンスは第3位で、47%でした。

Pentest-Tools.comの広報担当者は次のように述べています。「AIは実務者が発見できるスピードを高めています。問題はその後に起きることです。あるツールから300件の検出結果が出て、そのうち250件が無効だった場合、発見にかかる時間の節約分はトリアージに費やされてしまいます。ペネトレーションテストにおけるAIの価値は、実用に足る検出結果にこそあります」。

この調査データはまた、組織の規模よりも「テストの実施頻度」の方が、チームがAI生成による大量の検出結果にどれだけうまく対処できるかを予測する上で、より強力な指標であることを示唆しています。テストをより頻繁に実施しているチームほど、すでに大量の検出結果を処理するワークフローを備えている傾向が高く、一方で月5回未満しかテストを実施していないチームは、その量を「対応不可能」と表現する傾向が最も高い結果となりました。Pentest-Tools.comは、テスト頻度が最も高いグループのサンプルサイズが小さいことを指摘しており、この結果については確定的なものではなく、あくまで傾向を示すものとして扱っています。

調査報告書全文「AI pentesting in 2026: why testing cadence decides who copes」はこちらから閲覧できます。

翻訳元: https://www.itsecurityguru.org/2026/08/03/ai-pentesting-tools-are-generating-more-findings-than-security-teams-can-validate-new-survey-finds/

ソース: itsecurityguru.org